ライターさかいもゆるがアラフォー以上で結婚したカップルへのインタビューを通じて、結婚とは、夫婦とは何かを考えます。今回は、結婚相談所を通じて42歳で結婚したまどかさんにお話を伺いました。
相談所で感じた、「アラフォーの壁」
30代まではがむしゃらに仕事に邁進してきたまどかさん。40歳の誕生日を目前に、ふたりの妹に「そろそろ結婚しないとヤバいよ！」とハッパをかけられ、大手結婚相談所に登録することに。
まどかさん：まずアドバイザーの年配女性と面談して、婚活のアドバイスをもらいました。「自分にとって何が大事なのかをまずわかった上で、肩に力を入れすぎずに人と相手と向き合いなさい」と言われたのを覚えています。そのときは「ふ〜ん」くらいにしか思わなかったんですが、あとになってから、彼女の言う通りだったなあと。
その後は相談所のインターネットサイトに自分のプロフィールを登録。プロフィール用の写真は写真館で撮ってもらったそう。
そこからは、男性会員のプロフィールをサイトでチェックしては、良さそうな人が居れば申し込みをして、双方が気に入ればメッセージを交換してデートの約束をする、というやりとりを同時並行で何名かと繰り返す、というのが結婚相談所の婚活。休日には１日に３名とお見合いのアポを入れ、午前中はお茶、昼はランチ、夜はディナーというのをそれぞれ別の男性とこなすこともザラでした。
聞いているだけでもハードなスケジュールで何だか疲れてしまいそうですが、出会いの母数を増やせばそれだけいい人に出会える確率も上がる、ということですよね。
ところで、最近ではマッチングアプリでの婚活も人気ですが、相談所とアプリの違いって何なのでしょう？
まどかさん：相談所は入会の際に証明書などの提出が必須なので年収と経歴がしっかりしているというのと、数十万円の登録料を払うので遊び目的の人は除外されている、という安心感があることでしょうか。ただ、世の中にはそういったお金を払わずに結婚して行く人たちもいる中、そうではない人たちなので、私のように奥手な方がほとんど。あとは普段の環境の中では付き合いたいと思える相手に会えない人たちが多いという印象です。
様々な男性とメッセージのやりとりをして、「合うかも！」と思っていざ会ってみると、プロフィール写真とは全然違うとか、対面だと全然しゃべらない人だった、なんてことも。この辺りは男女ともに「婚活あるある」かもしれませんね。
まどかさん：あとは、「いつ買ったの？」と言いたくなるような時代遅れのコートを着ているとか、服装はもっさりしてイケてない人が多いなと感じて妹たちにグループLINEで愚痴ったら、「お姉ちゃんもそういうとこあるから気をつけて！」と逆に注意されちゃいました（苦笑）。
いいものを長く着るという価値観の持ち主であるまどかさんは、妹たちに「それよりもユニクロで毎シーズン新しいトレンドアイテムを取り入れた方がおしゃれに見えるよ」とアドバイスされたとか。こういうとき、ちょっと辛辣でも本音の意見を言ってくれる相手がいるのはありがたいですね！
さかい：相談所での婚活はアラフォー女性には厳しいと聞いたのですが、まどかさんはそういうことはなかったですか？
まどかさん：年齢の壁は感じましたね。こちらから申し込んでも断られることも多かったです。みなさん、自分の年齢からマイナス５歳くらいの自己イメージなのか、60代男性からの申し込みもあってほぼお断りしていたのですが、同じことを自分も男性にされているんだろうなと思いました。
まどかさんは年齢で男性を見ていたわけではないので、かなり年上でも、若々しく見える人と一度会ってみたこともあるそう。
まどかさん：すごく稼いでいる様子の方で、いいお店に連れて行ってくださって、色々話しました。実際お会いしても若々しかったんです。だけど80代のお父様と同居してくれる相手を探していると言われて、初婚の私には、同居で介護がついてくるって、ちょっと背負いきれないな、と。それと、その年代で成功している方だからなのか、話していてプライドの高さが垣間見えるときがあって……。「合わないな」と感じましたね。
婚活を通して、自分のことも見直すことになったまどかさん。その後ついに運命の相手、健一さんと出会ったのは、相談所が開催したお見合いランチパーティでのことでした。
構成／川端里恵（編集部）
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