ライターさかいもゆるがアラフォー以上で結婚したカップルへのインタビューを通じて、結婚とは、夫婦とは何かを考えます。今回は、結婚相談所を通じて42歳で結婚したまどかさんにお話を伺いました。
39歳から結婚相談所での婚活をスタートしたまどかさん。
そのときに決めていたお相手の条件は、以下の通り。
・自分と同じ首都圏内在住
・年齢は下は−３、上は＋５歳まで
・年収は自分と同レベル以上
一見、高望みでもなく妥当な内容に見えるのですが、これに「フィーリングが合う人」という条件が加わっていたため、そこで苦戦したそう。
しかし、実際に結婚したのはそのような条件で検索してみつけた人ではなく、相談所が企画した婚活ランチパーティーで出会った人でした。
まどかさん：パーティーは男女10名が参加して、何分ずつかそれぞれと話す、というものだったんですが、健一さんは遅れて来たので、１対１で話せなかったんです。だけど、一目見た瞬間に、「いい感じの人が来た！」と思いました。
２個下でSEの仕事をしている健一さんは、まどかさんより７歳くらい年下に見えました。細身で背が高い外見で、落ち着いた声で話す彼を見て、まどかさんは「好みかも♡」とピンと来たのです。
それまで、１年間に20名ほどの男性とお見合いをしていた彼女ですが、直感でいいなと思った相手は健一さんが初めて。後から知ったことですが、彼は写真写りが悪いため、もしもネットで検索をかけていたら「いいな」とは思わなかったかもしれないとのこと。やはり実際に会って直感で感じることが、いちばん大切なんですね。
ちなみに、婚活中は途中でしんどくなって休会していた時期もあったそうなので、なかなか出会えなかったとしても、あきらめずに続けることが大事みたいです。この連載で取材した、婚活で成婚した方ほぼ全員が、婚活を休んでいた時期があるとおっしゃっていたので、もし今婚活で心折れそうな方がいたら、「それはみんなが通る道なので、疲れたら休んで、だけどあきらめずに休み休みでも続けてみてください」と伝えたいです。
さて、婚活パーティーの二次会で健一さんと話して意気投合したまどかさんは、自然な流れで「ご飯行きましょう」という約束を取り付けたのですが、実は健一さんはレスがものすごく遅い相手でした。
まどかさん：LINEしても、返事が戻ってくるのは３、４日後。「もうダメかな」と思った頃にようやく返事が来るんです。婚活してるのにマメじゃないから、普通なら途中で相手にフェイドアウトされちゃいますよね。
さかい：まどかさんはよくフェイドアウトしないで耐えられましたね。ヤキモキしなかったんですか？
まどかさん：私、悩みがちな性格なので、婚活中は相談所のアドバイザーさんにしょっちゅう相談に行ってたんですよね。当時、お見合いがいつも１回目で終了してしまって、なかなか２回目に行けなくて。そのときに、「相談所はみんなお見合いを並行しているから、真剣交際に入るまではひとりに決めなくていい」と言われていてほかの男性とも同時並行でメールのやりとりをしていたので、それで気を紛らわすことができて、ヤキモキせずに済みました。
相手も真剣かどうかわかるまでは同時並行で様子を見る。これが婚活の鉄則。そうすることによって気持ちに余裕ができるので、イライラして自爆、なんてことも防げるのです。
そうやってようやく迎えた初めてのデート。気合いを入れて挑んだはずが、会った途端に肩に貼っていたピップエレキバンを「ついてるよ」と指摘され、しかもお財布を忘れて行くという大失態。それでもまどかさん婚活市場初めて、３回目のデートまでスムーズに進んだので、結局、縁がある人とは何があっても続く、ということなのかもしれません。
ところで、健一さんのように若く見えてしかもシュッとしたイケメンがなぜ30代後半まで独身だったのでしょうか。
まどかさん：彼は地方出身で、それまで地元にUターン就職して母親と暮らしていたんです。３人兄弟だけど上は全員お姉さんで、健一さんが長男なのでお母さんの世話は自分がみる、という気持ちが強いみたいで。20代のときに交際していた相手と結婚したかったけど、お母さんの介護が嫌だという理由で断られてしまったみたい。その後、母親が施設に入ってお姉さんが面倒をみるようになったので都内に事務所を構えて、そのタイミングで結婚相談所に登録したそうです。
なるほど。結婚相談所に登録する事情は、人それぞれなのですね。
そこから１年ほど交際は続くのですが、結婚相談所で出会ったのに、なかなか「結婚しよう」と言ってくれない。そんな健一さんに対して、まどかさんが繰り出した秘策とは……!? 次回に続きます！
構成／川端里恵（編集部）
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