“年のせい”と言えるのは
ハッピーな人生を送っているから

 

年齢を重ねると、ほてりやのぼせに、肩こり、腰痛と、体のあちこちに不調が起きてきますが、そうすると〝年のせいだね〟と口にしたりしますよね。

 

この〝年のせい〟という言葉は、多くの場合、ネガティブな気持ちとともに言うと思いますが、〝年のせい〟と言える状況というのは、ある意味、すごく平和に年齢を重ねてきたということだとも言えるんですよね。
というのも、〝年のせい〟というのは、大きな病気を経験していないからこそ言える言葉だからです。

 


〝年のせい〟と言える人生をたどって来れたことを喜びましょう


たとえば婦人科系のがんなどの病気をして卵巣の摘出手術を受けたりすると、まだ生理があるはずの年齢でも、手術直後から突然エストロゲン(卵胞ホルモン)の分泌がなくなることからくる不調が起きます。
こういうケースがあることを考えると、卵巣機能が緩やかに落ちていって少しずついろんな不調が出てきて、〝年のせいだね〟と言えるということは、自然な加齢性の変化をたどっていけたという意味で、とてもラッキーで、ハッピーな人生だとも言えるわけです。
ですから〝年のせい〟という言葉をネガティブにとらえず、そう言える人生をたどって来れて本当によかったと、まずは思っていただくといいと思います。

そのうえで、そこから先、自分は何ができるか、それが大事です。年齢が高くなってくると、筋力、バランス力、持久力、柔軟性というような体の機能が衰えてきますが、これを〝年のせい〟といったんは受け止めていいと思います。
でも、自分で変えていける部分は変えていく、それが加齢性の変化に気付いたときにできる前向きな取り組みだと思います。

 
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