女性にとって気になる「骨密度」は、なんと、あの「目尻のシワ」や「ほうれい線」とも大きな関係があるのだそう。今からでも遅くない、骨を丈夫にして、しなやかで美しい体を作る、その方法とは!? テレビや雑誌、書籍などで人気の東京慈恵会医科大学附属病院栄養部の濱裕宣さん、赤石定典さんの監修による、『かんたん家計ノート2022』のコラムからご紹介します。
●「骨密度」と「目尻のシワ」「ほうれい線」の知られざる関係
女性は40歳前後から徐々に骨密度が下がるといわれます。骨密度が下がると骨折のリスクが高まるだけでなく、顔の土台を支える骨が縮み、皮膚との間にすき間ができて、ほうれい線や目尻のシワができてしまいます。ただし、いくつになっても骨は毎日古い部分を壊し、新しい骨をつくるという新陳代謝を繰り返しています。バランスのよい食事と運動によって骨密度の減少を最低限に抑えましょう。
●骨を丈夫にするには何が必要?
骨といえばカルシウムが真っ先に思い浮かびますが、カルシウムさえ摂っていればよいわけではありません。カルシウムは体に吸収しにくい栄養素だからです。その吸収を助け、血液に入ったカルシウムを骨まで運んでくれるのが「ビタミンD」。骨にあるたんぱく質を活性化し、骨の形成を促してくれるのが「ビタミンK」。丈夫な骨をつくるためには、カルシウムに加えてビタミンDとKが欠かせません。
●「適度に日光に当たるだけ」でも効果が!
「ビタミンD」はカルシウムの吸収に欠かせません。「太陽のビタミン」と呼ばれ、適度に日光に当たる生活をしていれば体内でも一日の必要量の約半分がつくられます。食品では、さけ、しらす干し、いわしの丸干し、きのこ類などに含まれています。きのこのビタミンDは多くありませんが、成分の一部が紫外線を浴びるとビタミンDに変化するので、そのままより「干しきのこ」にして食べるのがおすすめ。生しいたけなら1時間ほど天日に当てるとよいでしょう。
●「骨を作るのに役立つ」食品リスト
「ビタミンK」は骨粗鬆症の治療薬にも使われており、骨にあるたんぱく質を活性化し、骨の形成を促す働きがあります。体内でもつくられますが、必要量の半分程度なので、食品からも摂る必要があります。特に多く含まれているのが納豆です。そのほかでは、パセリ、しそ、ほうれんそう、海藻、チーズにも豊富。脂溶性ビタミンなので、油と一緒に摂ると吸収率がアップします。
●コラーゲンも大事!
骨密度の高い、硬い骨でも骨折することがあります。原因は骨にしなやかさが足りないこと。しなやかな骨質はコラーゲンによって強化されます。コラーゲンはたんぱく質の一つで、体に入るとアミノ酸に分解されて吸収されるので、サプリメントでコラーゲンを摂ってもそのまま直接骨に届くわけではありません。体内でコラーゲンを増やすには、たんぱく質、鉄、ビタミンCが必要です。
『かんたん家計ノート2022』シリーズ(全3回)第1回「骨密度の低下がシワやほうれい線の原因に! 40歳からはじめる丈夫な骨の作り方【慈恵医大病院栄養士監修】」
第2回「「不眠解消のカギは朝食にあり」「味噌汁のベスト温度は50℃」知っておきたい食の知識【慈恵医大病院栄養士監修】」12月5日公開予定
第3回「旬を味わう!ごちそうレシピ3品【さばのオーブン焼き・長芋の炊き込みご飯・れんこんの酢の物】」12月12日公開予定
『かんたん家計ノート 2022』
講談社・編
23万人が支持する「日本で一番売れている一番かんたんな家計簿」の2022年度版。巻頭の第一特集は手軽に作れておいしいと評判の料理研究家・堤人美先生の「お家で楽しむ季節の行事食」。お家時間が見直されている今日この頃。ひな祭り、七夕、重陽の節句、クリスマスなど、四季を通じてさまざまある行事がもっと楽しくなるお料理のレシピを、季節感や旬の素材を取り入れてご紹介します。
コラム記事:「健康になる食生活」
お正月太りの解消には? 花粉症対策には? より良い睡眠のためには? スマホ老眼には? など体の不調を予防、改善をして健康になる毎日の食生活のアドバイス。監修はテレビや、雑誌、書籍などで人気の東京慈恵会医科大学付属病院栄養部。
監修/東京慈恵会医科大学附属病院栄養部 濱裕宣・赤石定典
健康と栄養バランスを大事に、日常生活の中で活かせる食事のノウハウの普及を目指している。栄養のプロの知識と科学に基づいた、わかりやすい解説に定評がある。監修した書籍は『その調理、9割の栄養捨ててます!』『栄養まるごと10割レシピ!』(ともに世界文化社)『その料理、つくり方間違ってます。 おいしさを逃さない「うま味」方程式』(講談社)など。
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