長年飲み続ける薬ほど費用の負担を軽減


少しコストについても考えてみましょう。例えば、あるコレステロールの薬は、オリジナルの薬が1錠72円なのに対し、ジェネリックでは17円まで抑えられます(参考文献1)

1錠あたりでは55円の違いで、そこまで大きな違いには見えないかもしれませんが、1日1錠飲み続けると1カ月では1650円の違いに、これを10年ほど飲み続けると19万8000円の違いになります。全く同じ効果なのに、です。

ジェネリック医薬品とはどう付き合えばいい?効果は本当に同じ?【医師・山田悠史】_img0
 

慢性疾患の治療薬というのは、長く同じものを飲み続けなければならないケースが多いので、塵も積もれば山となるで、意外とコストの差も大きくなってきます。

 

このように見てみると、正しく理解して、賢くジェネリックを使うことの大切さがお分かりいただけたのではないでしょうか。

なお、ジェネリック医薬品は全ての薬に存在するわけではありません。また、変更の希望がある場合には、薬をもらっている薬局で確認し、変更することが可能です。最近では薬局でも「ジェネリックにしますか?」と問われる機会も多くなったと思いますが、ジェネリック医薬品に関する質問があれば、かかりつけの薬局で聞いてみると良いでしょう。


前回記事「将来の健康を守るための薬もある。「薬は効果を実感しにくい」ことを理解しよう」はこちら>>


参考文献
1    アトルバスタチンカルシウム水和物錠の薬一覧|日経メディカル処方薬事典. (accessed Nov 20, 2021).

構成/中川明紀
写真/shutterstock

 
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