高血圧、糖尿病、コレステロール……。医学的な問題が重なると、どうしても飲む薬が増えてしまいます。しかし、病気の治療のために仕方がない時もあります。そんな時にどううまく管理すれば良いでしょうか。
これからいくつかのコツを、ご紹介していきたいと思います。
飲むタイミングごとに薬をまとめる一包化
コツの一つが、「一包化」です。薬は、日本では錠剤やカプセル剤が一つ一つ配置されたシートが、それぞれの薬でバラバラに渡されるのが一般的だと思います。このシートはPTP包装シートと呼ばれるもので、プラスチックとアルミでできており、指で押せば簡単に薬を一つ一つ取り出せるようになっています。
しかし、薬が5種類、6種類と増え、ある薬は1日1回、別の薬は1日3回といった具合に飲み方にもばらつきが出てくると、間違えずに薬を飲むのが難しくなってくると思います。
一包化というのは、それぞれの薬を飲むタイミングごとに1回分を一つずつパックに詰めてもらう工夫です。朝に飲む薬、昼に飲む薬、夜に飲む薬がそれぞれまとめられてパックに入っているので、それぞれのタイミングでそのパックを開封して飲めば良いということになります。
また、それぞれのパックには「朝食後」「夕食後」などのようにしっかりと飲むタイミングが明記されているので、いつどの薬を飲めば良いかが分かりやすくなります。
特に、持病のために長い間同じ薬を飲み続けなければならない、薬の内服回数が複数回にわたる、薬の数が多い、という方にはこの方法はおすすめです。
一方で、短所もあります。一包化をすると、数種類の薬が同じパックに入って処方されるので、薬の種類や量が一つでも変わる場合には、パックごと全ての薬を処方しなおさなければならないことになります。
このため、薬をはじめたばかりのタイミングや、薬の量や種類を調整中で処方箋の中身が度々変わるような状況では一包化は馴染みません。薬の処方箋が安定してきたら、この方法を使ってみると良いと思います。
なお、一包化は多くの薬局で対応可能ですので、薬を処方する医師や調剤をお願いする薬剤師に「一包化にしてください」と伝えていただくことで対応してもらえるでしょう。
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