テレワークが定着してきた昨今、運動不足のせいで肩こりに悩む人が急増中。そんな悩みの解決におすすめなのが、体重計や体組成計でおなじみの「タニタ」の社員が毎朝続けていることで話題の「タニタ体操」です。

そこで、売り切れが続いてたほど人気のエキスパンダー付き書籍『体脂肪計タニタ社員が毎日やってる タニタサイズ』でも指導をしている、タニタのパーソナルトレーナーの戸澤恵里さんに、肩こりの原因や、タニタ体操が肩こり解消に効く理由について伺いました。


人はなぜ肩こりになるの?


「肩こりの大きな原因は、同じ姿勢が続くことです。特にパソコン作業をしたり、スマホを見たりしていると、頭を前に出した猫背姿勢になります。
人間の頭の重さは約5kgあると言われていて、頭の位置が前に出るほど負荷が増え、その姿勢が続くことで肩や首周りの筋肉がずっと緊張した状態になります。

 

すると血液やリンパの流れが悪くなり、筋肉に酸素が十分に行き渡らなくなったり、老廃物の排出の流れが滞ったりして、こりが生じるのです。特に、頭と腕の重さを支えている肩甲骨周りの筋肉には負荷がかかりやすく、緊張してカチカチに硬くなりがちです。

 

株式会社タニタ パーソナルトレーナー
戸澤恵里さん 

大学卒業後、経済産業省入省。夫の駐在に伴い北京で暮らす中で健康管理に興味を持ち、米国NSCA認定パーソナルトレーナーの資格を取得。2016年帰国、2018年経産省を退職し、タニタグループに入社。2020年タニタの「日本活性化プロジェクト」メンバーとなり、ヘルスケア関連の企画、セミナー等を行う。

また、過度なストレスも肩こりの要因になります。ストレスが高まると自律神経のうちの交感神経が優位な状態が続きますが、交感神経は血管を収縮させる作用があるので、血流がいっそう悪くなってしまうのです」(戸澤さん)


うつむくだけで首や肩への負担は増えていく

「頭が背骨の真上にのっているときは、首や肩にかかる負荷は頭の重さの5kg程度ですが、頭が前に傾くほど、負荷が何倍にも増えていきます。頭を前に倒した姿勢で、肩や首に負担がかかるのはそのためです」(戸澤さん)