つづいて開催された編集会議では、2つの班から出たアイデアを、どう具体化していくか話し合いました。「今日の会議は、ミモレの”リアル編集会議”に近いです」とバタやんさん。
参加者は前回と同様、川良編集長、バタやんさん、司会の編集室大辻ディレクター、編集室メンバー(任意参加)です。
再就職したとき、ほっとしたのはなぜだろう?
まずは、A班の「女性のキャリアの多様性を認め合う」プランについて、編集部のおふたりからアドバイスをいただきながら話し合いました。
川良編集長(以下、「川良」):とても良いと思いましたが、「多様性」というと広すぎるかもしれませんね。例えば、「家事や育児をちゃんと”キャリア”として認められる世の中にするには、どうしたらいいのか」など、今回一番伝えたいことにフォーカスする手もあると思います。
Kさん:育児中のことを「お休みしてたんですね」と言われたエピソード、私のことなんです。グサッときたし、悔しかった。でも自分自身、育児中の”生産性のなさ”にうしろめたいような気持ちがあったので、再就職した時に正直ほっとしたところもあったんです。
バタやん:「どうしてうしろめたく思うんだろう」と掘り下げられるといいかもしれませんね。
Tさん:今、女性の生き方について「産め、育てろ、働け」とすごく言われると感じます。自分がしていないことに対しての”引け目”みたいなものがあるのかもしれません。
たしかに、女性に背負わされる役目が多過ぎると感じます……。
「自分だけじゃない」と思えるだけで、楽になれるかも
つづいて、B班の「カウンセリングを身近にする」プランについてアドバイスをいただきました。
川良:ミモレ大学でも年表をつくっていただいたんですけど、みなさん意外となにを書いたらいいか困ってしまうみたいで。誰かの手助け必要だなと思います。
バタやん:まずは「なんでカウンセリングを受けないんだろう?」という本音を掘り下げたいですね。それから、誰かの体験談って「自分には関係ない」と思われてしまいがちなところが難しいなと。
川良:たしかに。一方で、この年代の多くの方に当てはまる悩みもあるなと思っていて。「自分だけじゃない」って思えるだけで楽になったりするもの。鼓舞するというよりは、読者が記事を読んで励まされたり、気づきになるような記事になったらいいなと思います。企画を考えるうえで迷ったら、そこに立ち返ると選べるのかなって。
この他にもアドバイスをたくさんいただき、「プロの編集者さんは、こんなにたくさんのアプローチを思いつけるのか……!」と圧倒されるほどでした。
企画案は「離職」と「カウンセリング」の2候補に
企画案は、A班が「離職期間をテーマにキャリアを考え直す」、B班が「カウンセリングを身近にする」に決定。
引き続きグループごとに編集室の掲示板で話し合い、具体案にまとめていくことになりました。
正直私は、今回の編集会議で具体案を固められるかなと思っていたのですが……。
川良:私たちがいつもやっている編集会議でも、話が行きつ戻りつしたり、「そもそも論」に立ち返ったりしたあとで、やっと企画として動きだすんですよね。
アイデアを具体的な企画として落とし込むって、一筋縄ではいかないのですね。
ご好評いただいた〔ミモレ編集室〕発企画・第一弾のSDGs特集につづき、今回も良い企画にしたいです。
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イラスト・文/マイ
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マイさん
基本的にモノグサでスローペース、たまに頑張る。お家大好き。チープシックなファッションとライフスタイルが目標。地方移住や二拠点生活が夢。すくないお金で自由に生きたい。