人気エディターの小林文さんに、最近のお気に入りアイテムをコーディネートとともに紹介してもらいます。

ニット¥16900/トック

この冬は寒くなるとか、ならないとか。東京でも早朝に家を出る際には、首を亀のように縮める日が増えてきました。

毎年、12月に入るタイミングでユニクロのヒートテックを準備。前年まで使っていたもののくたびれ度をチェックして残せるものは残し、買いかえるものは買いかえて。今年もその予定だったのですが、別のブランドで「これは!」というものに出合ったので、その感動をシェアさせていただきます。

 

それは、TOQUE(トック)というブランドのもの。大草直子さんがインスタグラム等で、ガーゼストールを紹介されているのを見たことがある方もいらっしゃるかもしれませんね。

トックは今年の秋にデビューしたばかりの新しいブランド。トックとは、スペイン語で「手触り」という意味だそう。後ほどじっくり書きますが、その由来に深く納得することになりました。

実はブランドデビュー以来、ちょこちょこ公式オンラインショップをのぞいていた私。気持ちよさそうだな〜、いい色出しだな〜、でも実物を見たいな〜(ブツブツ)……なんて思いながら一週間以上が経過。さすがに日課のようになってきたので(笑)、「えいや!」でひとつに決めてみました。

それが、【針抜きスムス2WAYロングTシャツ】(Mサイズ)。
決め手は、「シンプルなデザインで素材の良さを堪能できそう」だったこと。

届いて実際に着てみると……「わ、気持ちいい!」。

 

素材はロイヤルベビーアルパカ100%。公式サイトによると、繊細な糸なので、コットンの3倍の時間をかけてゆっくり編み上げている、とのこと。うんうん、その感じ、着てみるとよくわかります。ギュッと目が詰まっているというよりは、緩く編んでいるので肌がほんのり透けて、ふんわりとした着心地。体にはぴたっと沿うけれど、窮屈感はナシ。

 

毛足が割と長めなので、一見「チクチクしそう?」と思うのですが、肌に直接触れる内側は毛足感少なめで、着ていくうちにどんどん肌に馴染んでいきます。(最初は毛足感がありますが、毛が寝てくるイメージ)

本来はこちら、ニットのようなカットソーのような存在で“一枚で着るもの”として販売されています。が、私が散々悩んでいるうちに手に入れた際には10月後半、“一枚で着る”タイミングを逃してしまいまして(笑)。ちょうどそのとき、山形-新潟へひとり旅へ行く計画を立てていたため、北国への防寒対策に“インナー”として着て行ってみることに。シンプルなデザインだからこその発想でした。

すると、めちゃくちゃ暖かい! このニットをインナーにし、その上にハイゲージニットと薄手のマウンテンコートでぽかぽか。一足早く冬が訪れていた北国でもへっちゃらでした。

これはもう、冬の間、贅沢にインナー使いしてしまおう! と。それから東京でも「今日は寒くなるでしょう」と天気予報で言われた日には迷わず手に取るし、つい先日の京都-大阪旅へも着て行きました。

天然素材のため、暖かさだけでなく、肌にも優しい気が。化繊系インナーだと肌が荒れがちな私ですが、このインナーを着てからはそういう悩みをしていないことに気が付きました。個人の感想ですが、同じような悩みをお持ちの方は一度試してみてもいいかも。

通常のニットのようにネットに入れて手洗いモードで洗濯すると、ますます肌なじみがよくなる。その育てている感じもまた、愛おしいのです。

寒さ対策はしたいけれど厚着したくない、着太りしたくない、体が喜ぶものを着たい。1年頑張った自分へのご褒美にもう一枚買おうかしら…と、またまたオンラインショップを眺める毎日です(笑)。

 

これは先日の京都。2年ぶりに訪問した大好きなおでん屋さん『蛸長』の暖簾の前で。予約不可のため、1時間ほど並んで入店しましたが、トックのインナーを着ていたので、特に厚着せずとも暖かく待つことができました。

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