「今の仕事は自分に向いていない気がする」「なんとなく将来が不安」「毎日働くことが苦しい」

こんな思いを抱いているすべての人へ。その悩みはいったい何が原因なのか、どうすれば幸せなキャリアが選べるのか、具体的に教えてくれる一冊をご紹介します。

経営危機に陥っていたUSJを立て直した伝説のマーケター・森岡毅さんの著書『苦しかったときの話をしようか』は、父から娘に宛てて書かれた「キャリア虎の巻」です。

『苦しかったときの話をしようか』(森岡毅著/ダイヤモンド社)

優秀な同僚と自分を比べて劣等感に襲われる。
自分が納得できていないのに、会社の方針に従う。
仲間から、「お前は無価値だ」と追い詰められる。

本書では、著者自身のキャリアにおける「苦しかった」エピソードが赤裸々に綴られています。これらの苦しみはすべて、自分の強みとそれを活かす道を知らなかったから生まれたもの。幸せなキャリアを実現する最初のステップは「自分の強みを知ること」です。その具体的な方法を、以下で詳しく見ていきましょう。

 


大判の付箋を用意して、「好きな動詞」を100個書き出してみよう


“強み”を見つける最大の近道は、社会との関わりで気持ちよかった文脈(≒自分が好きなことをしている文脈)をどんどん列挙することだ。君が“好きなことをしている文脈”こそ、君の特徴が強みとしてすでに発揮されている可能性が極めて高いからだ。 一『苦しかったときの話をしようか』より

強みの見つけ方として本書が提案するのは、「自分の好きな行動」をたくさん書き出す方法。自分の強みは、企業の採用ホームページやYoutubeで流れる成功者インタビューの中ではなく、数十年生きてきた「自分」の中にあるのだ、という著者のメッセージです。

この作業のポイントは、「好きなもの=名詞」ではなく「好きな行動=動詞」を書き出すということ。

大判の付箋を大量に用意して、どんどん書いていきましょう。「修学旅行のしおり作りが好きだった」「学生時代、mixiにハマった!」「後輩の面倒を見るのが好き」「新しい言語を勉強するのが好き」。似たような動詞が重複しても大丈夫です。「私って、何をしているときにイキイキしてる?」と家族や友人に聞いてみてもいいですね。

 
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