ミドル世代におすすめの使い方


ミドル世代の中には「いまさら職業について調べても……」と思う方もいらっしゃるかもしれません。実は、日本版O-NETはキャリアを重ねてきたミドル世代にも便利な、さまざまな機能が備わっています。

まず、転職や再就職を目指す方は、改めて就きたい職業のスキル、知識などの「仕事能力プロフィール」を確認することで、応募書類を作成する際にどのようなスキルをアピールするとよいかを考えるきっかけにすることができます。

「未経験で気になる求人に応募したいときも、必要なスキルや具体的な業務内容を確認することで、これまでの経験や知識の中から活かせそうなポイントが見えやすくなります。その職業を紹介した動画もあるので、そちらもチェックしていただけると、職場の雰囲気や作業内容などもわかり、さらに仕事への理解が深まると思います」(厚生労働省 西浦さん)

就労条件を重視して仕事を選びたい方は、「仕事の性質で検索」機能を利用して、対人関係や身体・物理的制約などの観点から、重視するものや避けたいもので絞り込み、該当する職業を検索することも可能です。

また、キャリアの棚卸しにも活用できます。自分の就いている職業を検索し、記載されている情報を確認することで、これまでのキャリアの中でどのようなスキルが身についたのかを洗い出しやすくなります。

さらに、将来のキャリア形成への不安に対しては『興味・価値観検査』を活用してみると良いでしょう。興味・価値観検査では、複数の設問に答えることで仕事への興味や大切にする価値観の傾向を知ることができます。

転職活動やキャリアの棚卸しにも使える!厚生労働省発「日本版O-NET」の充実の中身とは?_img0
筆者の診断結果例。自分の特徴や価値観の傾向をグラフで見ることができます

ただ興味や価値観を診断するだけでなく、その価値観にマッチした職業も検索できます。

 

「ミドル世代は改めて自分自身の価値観などを振り返ることも少ないと思うのですが、このような検査に取り組んでみると『こういうことにやりがいを感じるんだ!』と自分の新たな一面を発見したり、価値観を再確認することにもつながります。検査結果を持ってハローワークで相談しても大丈夫ですし、キャリアコンサルタントに見てもらいながら自己理解やキャリアの棚卸しをしてもいいかもしれませんね」(厚生労働省 西浦さん)