ライターさかいもゆるがアラフォー以上で結婚したカップルへのインタビューを通じて、結婚とは、夫婦とは何かを考えます。今回は、DVだった最初の夫と離婚後、新しい彼との出会いから熱烈アプローチまでを伺いました。

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楓さん(仮名)、42歳。キムさん(仮名)、47歳。楓さんは28歳のときに医師で年上のバツイチ男性と2ヶ月でスピード婚。しかし夫のモラハラが発動して離婚し長い間、男性不信に。その後アラフォーになってから某K-POPグループにハマり韓国語スクールに通ったことがきっかけで、推しに似た雰囲気の韓国人キムさんと知り合い、自分から猛アプローチの末、再婚。

一度目の結婚でサイコパスのような夫と6年間にも渡る裁判を経て、ようやく離婚が成立した楓さん。離婚後は恋愛をあきらめ、実母の介護をしながら、某K-POPアイドルグループのYouTube動画を観ることを心の支えに生きていました。

 

某K-POPアイドルグループのYouTube動画のハングルの字幕を読めるようになりたくて、韓国語スクールに通い始めたある日。スクールの女子講師から、「紹介したい人が居る」と言われて会ったのが、5歳年上のキムさんでした。

楓さん:キムさんは私の大好きなK-POPアイドルグループのメンバー、Xに似た、女性的な雰囲気の男性。会った瞬間、「この人、Xに似てる!」とひとめぼれしました。しかもXと同じ苗字で同じ身長だったので、かなりテンションが上がりましたね(笑)。
 

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けれど盛り上がっていたのは楓さんのみで、向こうは自分にピンと来ていないことが態度から伝わって来たそう。それでも楓さんはメゲなかった!

恋愛は数年のブランクがあり、デートで何を着たらいいかさえわからない。そんな楓さんでしたが、自分から果敢にキムさんにアプローチ。

楓さん:彼はすごい人見知りなんですが、どうやら韓国では紹介された相手と一度はデートするのが礼儀みたいで、デートの誘いには応じてくれました。どんな服装が彼に刺さるかわからないので、一度目のデートでは女子アナスタイルで。二度目のデートではカジュアルな服装にスニーカーを履いてみたりして、かなり試行錯誤しましたね(笑)。

さかい:すごいがんばったんですね! でも、あれだけ恋愛はもうしないと決めていたのに、キムさんに惹かれたのは外見以外にも何か理由があったんですか?

楓さん::酷い男をたくさん見て来たからか、彼のことは「この人は絶対に私のことを傷つけない」というのが直感でわかったんです。だから絶対に彼が良かった。
 

9月に出会ったふたりですが、奥手なキムさんは、楓さんが毎日連絡して、クリスマスにデートに誘っても、全く好意に気づかないのです。

楓さん:デートのときには毎回「キムさんに好きになってもらいたくてこの服を着てきたよ」とわかりやすくアピールしているのに、ノーリアクションで。バレンタインにチョコをあげたら、ようやく私の気持ちに気づいてくれて、片言の日本語で、「僕も愛してる。これからは一緒にやって行きたい」と言ってくれました。

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今まで韓国人女性としか付き合ったことがなかったキムさんは、楓さんと出会う少し前に恋人と別れたばかり。アラフォーという年齢的に、「次に付き合う相手とは結婚しよう」と決めていたので、恋愛に対して、かなり慎重になっていたそう。そのせいもあって交際まで半年もかかったなんて、3回のデートで付き合うかどうかを決めるのが一般的と言われる婚活での出会いでなら考えられないほど、進展がスローペース。

「まあ40過ぎて独身で居る時点で、奥手だったり恋愛には不器用だったりする人が多いのかなあとは思います」とは、楓さんの意見。でもそこは40代。付き合ってから結婚までの展開は早かった! 2月に付き合い始め、8月には一緒に住む家を探してそのまま入籍。こういうお話を聞く度に、何が出会いのきっかけになるかわからないなあと、毎回思います。楓さん自身、その年の2月にキムさんと出会うまでは、恋愛すらあきらめていたのですから……。

幸せな晩婚を叶えた楓さんからの婚活女性へのアドバイスと、その後の国際結婚生活のお話は、次回に続きます。
 

イラスト/いとうひでみ
構成/川端里恵(編集部)

 


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