コロナは「インフルエンザ」のようになる?
また、3つ目の研究(参考文献3)では、ワクチン接種回数による感染リスクの違いについて検討しており、未接種者では、ブースター接種者と比較して感染する確率が5倍高いことが確認されています。
良い結果を示しているのは、米国からの研究だけではありません。カタールからの研究(参考文献4)でも、ファイザー、モデルナのmRNAワクチンのブースター接種がCOVID発症を(2回接種と比較して)大きく減らしていることが報告されています(ファイザー:2.9% vs 5.5%、モデルナ:1.9% vs 3.5%)。
これらの研究から、ブースター接種は、オミクロンの感染予防に対しても、発症予防に対しても、症状を軽くすることにも、そして重症化予防に対しても働くことが示唆され、私たちの持つワクチンがいまだに様々な形でわたしたちの健康を守ってくれることが確認できます。
また、今回のオミクロンでは、ワクチン接種後にブレイクスルー感染するケースが増えていますが、(望ましい形とは言えませんが)それをポジティブに捉えさせてくれるデータもあります。ブレイクスルー感染後に新型コロナに対する免疫がますます高まっている可能性が報告されているのです(参考文献5)。
このように、ブースター接種の進行と、感染の広がりの結果として、人々の中には大きく免疫の「壁」が出来上がりつつあります。これは、パンデミック脱出の大きな鍵の一つでしょう。
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