『おいハンサム!!』(フジテレビ系・毎週土曜よる11時40分〜)

今期ドラマのうち、登場人物の「心の声」が魅力的なドラマについてご紹介します。

 

日常が愛おしくなる「心の声」に共感&爆笑の『おいハンサム!!』


ビジュアルを見たときの印象は「頑固親父に娘たちが振り回されるお話かな?」と思った『おいハンサム!!』ですが、初回視聴後いい意味で先入観を裏切られました。男を見る目が絶望的にない娘たち3人(木南晴夏、佐久間由衣、武田玲奈)と、昭和だが娘思いな父・源太郎(吉田鋼太郎)、夫の操縦法をよくわかっているできた母(MEGUMI)の、心の声・起こる出来事・得られる教訓・出てくる食べ物がすべて絶妙な、愛と魅力あふれるストーリーでした。見た後、日常がちょっと愛おしくなるので、心が疲れている人にぜひ観ていただきたいです。

 

源太郎や姉妹たちが日常のさまざまなことに目を向け、いろんなことを考えている「心の声」に、「このお父さんの子だな」と納得します。三女の美香(武田玲奈)が同僚のシイナ(野波麻帆)を見て「シイナさん、今日も胸とがってるな。いつかいいブラ紹介してあげよう」という心の声がちょっとシュールで笑ってしまったし、美香が「今日の私の影、変」と気にしていて影が日によって変だったりそうじゃなかったりすることある? と思っていたら、源太郎もちょっと様子のおかしい仕事相手のことを部下と一緒に「影に生命力がないよね、影って大事だよね」と影に注目して話していて、今度出かけたら人の影が気になってしまいそうです。

 

唯一の既婚者・次女の里香(佐久間由衣)が冷蔵庫地図(冷蔵庫にある食材の量や賞味期限)について考えているシーンや、夫が他の女と親し気なLINEをしているのを見てしまいメッセージ内容を感情のない声で心の中で音読した後「ヒロミって美人? 若い? 食事の後二人はキスしたりするのか?」「こんなに近くにいるのに人の気持ちは止められない」と吐きそうになるシーンは、同じ気持ちを味わったことがある人も少なくなさそう。