まるで、ジェットコースターのような疾走感!


サスペンスドラマでありがちなのが、真相を明かすのかと思いきや、次週に持ち込む手法。もちろん、視聴者を惹きつけるのには大事なテクニックですが、「今週も見せないんかい!」と少しモヤッとしてしまったり。けれど、『愛しい嘘』は毎週必ず何かが起こるんですよね。とにかく、ストーリー展開が早いのが良い!

 

最も重要なところは明かさずとも、小ネタはすぐに見せていく。「えっ? これ言っちゃっていいの?」と思うところまで見せてくれるから、もっとすごいことが隠されているのでは? とより興味が湧いてくる。ドラマファンから多くの支持を集めた『最愛』(TBS系)も、この手法を用いていました。

事件の鍵を握る仲良し6人組のうち、岩崎奈々江(新川優愛)と野瀬優美(黒川智花)は、すでに死亡。となると、“黒幕”候補は、今井望緒(波瑠)、雨宮秀一(林遣都)、本田玲子(本仮屋ユイカ)、深沢稜(溝端淳平)の4人。そこに、謎の同級生・中野幸を入れた5人に絞られてきます。

「私たちは、これからさらに恐ろしい事件に巻き込まれていく。その事件を操る犯人は、私たちのすぐそばにいる」と言った望緒のナレーションも、気になるポイント。登場人物が少ないからこそ、全員が怪しく見えてくる。これも、『愛しい嘘』のトリックなのかもしれません。