「正しさ」を押し通そうとする人がやるといいこと


自分のほうがパートナーを思い通りにしようとしてしまう人は、どうしたらいいのでしょうか。3つのポイントがあります。

(1)“ありのままの自分”を受け止められるようにする
まずは、自己をきちんと受け止め、「たとえ失敗しようが、間違えようが、自分は自分であり、そんなことで価値が下がるわけではない」ということをきちんと理解しましょう。

どんな自分も受け止め、許せるようになると、他の人が失敗しても、許せるようになってきます。
むしろ、そのミスをきっかけに相手が成長することを、応援できるようになるでしょう。


(2)広い視野と柔軟性をもつ
「こうでなくてはならない」という制限や固定概念を抱いていると、それ以外のことは受け止められなくなってしまいます。
この世界には「100%の正しさ」はないので、自分が正しいと思うことでも、間違っているところもあれば、相手を間違っていると思っていても、その中に正しいところもあるのです。
だから、「色々な正しさがある」と思え、その都度、自分の意見を変えられる柔軟性も大切です。

また、目先のことだけを見ていると、失敗しないに越したほうがいいですが、5年後、10年後先を考えたときには、むしろ「失敗を通して学んでいる人」のほうが成功していることもあります。
だから、もっと広い視野で物事を見られるようになるといいでしょう。


(3)大切な相手に、本当の愛情を抱けるようになる
たとえば親が、子どもが失敗しないように、あれやこれやと世話を焼いていると、そばにいないときには子どもは自分では何もできず、苦労してしまいます。
失敗をすることで成長するだけでなく、精神がタフになることもあり、それが今後、人生で障害が出てきたときに乗り越える力になります。
だから、下手に手を貸さないで、「相手には乗り越える力がある」と信じ、見守ったほうが、1人でもたくましく生きられる大人に成長することも多いでしょう。

それは、相手が自分の子どもに限らず、親やパートナー、そして友人に対しても言えることです。もちろん相手が誤った道に進みそうなときは、助言やアドバイスはしたほうがいいですが、聞かなかったときは「相手には失敗をする自由もある」と思って、見守ることは大切です。

人生は「いつでも正しい道を進むこと」が大事なのではありません。正しい道を選べるくらいに、“成長すること”のほうが重要です。
失敗することで、人は成長することがあります。しくじった経験は、必ずしも悪いことではありません。
それくらい長い目と相手を信じる力をもっていると、大切な人を自由にさせてあげられるもの。それが相手を尊重することであり、愛することなのです。

 


誰もが「自分の正しさ」を押し付ける人になり得るから、気を付けたい


「正しさを押し通そうとする人がやるといいこと」として紹介した3つのポイントができている人は、意外と多くはありません。
つまり、誰もが「自分の正しさ」を押し付ける人になってしまう可能性はあるのです。
パートナーから正しさを押し付けられて、嫌だと思っている人でも、自分よりも立場の弱い相手に対しては、同じような言動をしてしまう恐れがあります。
そして、本人は「無自覚」であることも多いのです。

正しさを押し通されて喜ぶ人はいません。本当の愛情と寛容さを抱ける人と関わりたいし、自分もそうでありたいものですね。
 


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