さらに、先輩に物申された上司の立場に立って想像してみましょう。

「Aさんがこう言っていました」「チームのみんなが不満を言っています」そんな風に話をされた上司は、「彼が言っていることは事実だろうか」「なぜ部下たちは、自分に直接言わないのだろうか」とモヤモヤするのではないでしょうか。上司からすれば部下に物申されること自体がダメージなのに、さらにネガティブな気持ちになりそうです。むしろ、問題の解決を遠ざける可能性すらあるかもしれません。

「代わりに言ってあげるよ!」ってすごく面倒見のよい人のようですが、(自分は問題の当事者ではないので)実はそんなに難しいことではないんです。「せっかく親切にしてくれたのに……」と遠慮せず、リサさんのようにさっぱり断るのが正解ですね。
 

相談するときは、「どう助けて欲しい」を具体的に

 

「代弁問題」は、問題を抱えた本人にとっても相手にとってもあまり得策ではありません。しかしそうは言っても、「どうしてもこのことは自分では言いにくいな~」ということはきっとあるでしょう。

リサさんも、「モヤモヤすることはあったけれど先輩のことは尊敬しているから、今後もうまくコミュニケーションいけたらいいなと思っている」と書いていました。先輩のことを警戒して「今後一切愚痴を言わないぞ」と決めるのではなく、親切心旺盛な先輩と上手につきあっていきたいですよね。

例えば、先輩の顔の広さを見込んで、「こういうとき、誰に相談するのが効果的だと思いますか」と聞いてみるとか。「どんなタイミングなら、部長にちゃんと話を聞いてもらえるでしょうか」と先輩のテクニックを教えてもらうとか。場合によっては「一人だとうまく話せるか不安なので、ついてきてもらえませんか」とお願いするのもいいですね。

「あくまで自分で解決しようとしている」アピールになるので、先輩が自分を飛び越えて上司に「代弁」しないようにするけん制にもなって一石二鳥です。

この先輩のようなタイプは基本的にお人好しで、人の役に立つのが単純に好きである気がします。人が好いからこそ、ときにやり過ぎてしまう。そんな先輩に悩みを相談するポイントは、「何を教えてほしいか」「どう助けてほしいか」を具体的に伝えること。

「後輩の役に立ちたい」と思っている先輩の親切心を無駄にしないよう、コミュニケーションに工夫をしていきたいですね。

皆さんのモヤモヤ話を教えてください!

職場や家庭で、イラっとしたけど言えなかった、違和感を感じたけど言葉にできなかった、モヤモヤしているのは私だけ? と思った経験がありましたら教えてください。エピソードを掲載させて頂く際はミモレの会員ニックネームではなく、仮名でご紹介します。皆さまからのエピソード投稿をお待ちしております。

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文/梅津 奏
構成/山本理沙


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