みどりさんからの質問
Q.
得になる離婚の仕方、なんてありますか?

7年間別居をしている夫と、そろそろ正式に離婚をすべきか悩んでいます。7年前に私が娘(一人)を連れて実家に帰り、今は少ない給料ながらも、正社員の仕事を得て、年金暮らしの両親と9歳になる息子と暮らしています。夫からの生活費援助も月に7万円あります。もし離婚するなら、こういう約束をきちんとしておいたほうがいい、といったことはありますか? それともこのまま籍だけ置いておいたほうがメリットは大きいのでしょうか?

特別ゲスト 風呂内亜矢先生の回答
A.
離婚すると養育費を払わなくなる夫は多い。
離婚するならその点に一番注意して!

離婚をしたとしても、今すぐ経済的な変化が起こることは少ないと思われるのですが……。

まず年金ですが、みどりさんの所得より夫の所得のほうが高いなら、65歳以降は、夫の年金支給額のうち、最大で差額の半分をもらえる可能性があります。

場合によっては夫の退職金相当額の一部も、もらえる可能性があります。
この制度は、「夫が働いて財産を築くことができたのは妻の支えがあったから」という解釈からくるもの。これは離婚した妻にも、適用されるのです。結婚していた期間分については、2人で築いた財産とみなされるからです。

反対にみどりさんの場合、ずっと別居をしている状態なので、いくら離婚をしていなくても2人の財産とは認められにくいかもしれません。
もう一つ、夫がなくなった場合の遺産ですが、もちろん離婚をしたらみどりさんには相続権はなくなります。でも安心してください。みどりさんの子供さんの相続権は、そのまま残りますよ。もし夫が再婚して、「新しい妻の子に全部残したい」と遺言を残しても大丈夫。“遺留分”といって、法定相続割合の半分までは受け取れることになっていますから。

このように、離婚をしたとしても、今すぐ大きな経済変化が訪れることはありません。ですが、現在支払われている7万円の生活援助については、かなり心配をしてしまいます。というのも、こういう養育費や生活援助費は、遺産や年金などのように法でハッキリと制度が決まっているわけではないため、離婚をすると、なし崩しになって払われなくなるというケースが非常に多いのですよ。年金や遺産よりも、むしろこの7万円を確実に支払い続けてもらえるよう、きちんと約束を結んでおいたほうがいいと思います。

そのようなことを踏まえつつ、離婚のタイミングを考えられてください。

いかがですか?
風呂内先生の回答、ぜひご参考になさってください。

PROFILE
  • 風呂内 亜矢(ふろうちあや)1978年生まれ。1級ファイナンシャル・プランニング技能士。宅地建物取引士。住宅ローンアドバイザー。大手電機関連会社に務めていた26歳のときに、マンンションを購入。それを機に、マンションの販売会社に転職。実体験を交えた分かりやすい説明が人気で、年間売り上げ1位の実績を上げた。2013年よりファイナンシャルプランナーとして独立。現在は、テレビやラジオ、雑誌、WEBサイトなどで情報を発信中。著書に『貯金80万円、独身の私にもできた! 自宅マンションを買って「お金の不安」に備える方法』(日本実業出版社)がある。 この人の回答一覧を見る
  • 山本 奈緒子1972年生まれ。6年間の会社員生活を経て、フリーライターに。『with』や『VOCE』といった女性誌の他、週刊誌や新聞、WEBマガジンで、インタビュー、女性の生き方、また様々な流行事象分析など、主に“読み物”と言われる分野の記事を手掛ける。 この人の回答一覧を見る