この4月に年金制度が改正され、多くのニュースを目にして「私の今後の生活大丈夫かしら?」と気になっている人も多いのではないでしょうか? 気がついた今がチャンス! どうしたらよいのか『年金生活ビギナーのための家計練習帳』の著者、ファイナンシャルプランナーの深田晶恵さんに教えていただきました。

「年金生活でもお金に困らない人」になるために、今やるべきたった2つのこと_img0
 

老後生活の安心は、収入や貯蓄の多寡とは無関係!


みなさんは「老後生活でお金に困らない人」はどんな人だと思いますか? おそらく「お金持ちの人」や「年金収入の多い人」だと思うでしょう。実はそうとも限らないのです。

私はファイナンシャルプランナー(FP)として、幅広い年代の方からお金に関する相談を受けています。長年、年金世代の相談を受ける中で、老後の安心は収入や貯蓄額の多寡だけで決まらないということを実感しています。

 

定年退職時に多額の退職金を受け取り、年金収入も多い、という人でも、60代で減った収入に合わせた支出のコントロールができずに70代前半で早くも老後資金を枯渇させてしまうケースは少なからずあります。

裏を返せば「お金に困らない人」とは、収入に合わせて支出をコントロールする力を持っている人。この力は、生まれつきの才能ではなく、誰でもあとから身につけることが可能なのです。しかし、それをしないまま70代を迎えてしまうと「老後にお金に困る人」になってしまうのです。

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まずは「お金に対する苦手意識」をなくす!


では、「老後にお金に困らない人」になるために、ミドル世代は何をすべきなのでしょうか。

私のお勧めは、「お金に対する苦手意識」を取り除くこと。

家計簿をつけていない、お金のことを考えるのは苦手、もっと貯蓄できるはずなのに……など、みなさんの心の声が聞こえてきそうです。でも、安心してください。苦手意識を持っているのはあなただけではありません。みなさん、そうですよ。

いくら貯蓄があるとか、貯めワザなど、自分の「お金プライバシー」は、友人たちとのランチの話題にのぼることはありません。さらに「私、お金貯めるの得意なので!」と誇らしげに言う人は皆無でしょう。いたら、怖いですよね。

おしゃべりの話題にのぼらないから、自分以外の人は「ちゃんと貯めているだろう」と思ってしまうのでしょう。

 
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