ペットの闘病生活が絆を深める


1回目の骨折のとき、右前足を切断したうさこが退院してからは、いつもと変わらない愛情をただただ注ぐことを心がけました。
うさこにとっての世界は、「私と共に暮らす家」だけなので、うさこがどんな姿になろうと、私が今まで通りに愛していたら、うさこにとって足が1本ないことは、そこまでの問題ではなくなるからです(3本足でも、意外と走れるんですよね)。

逆に、うさこにとっては、「どんな姿でも、ただただ受け止めてもらえるんだ」と感じることで、私に対する信頼が深まったところがあるように感じています。
動物病院の看護師さんに「こんなに懐いているうさぎを初めて見た」と言われたくらい、私に対して安心感を抱くようになってくれました。

 


飼い主もペットのおかげで成長する!


実は、この「ペットの闘病」の経験は、当時、30代独身の私にとって、自己の成長に役立つものになりました。当時の日記を読んでみると、こういったことを書いていました。

<うさことの闘病生活で改めて思うことがある。人にとって、守りたい人(動物)がいること、それが守れる環境にあることって、とても幸せなことなんだなって。
今回、うさこが怪我をして、一瞬でも、この小さな命の“死”を感じたとき、自分がいかにこのうさぎを大切にしていることを知った。

確かに今は、金銭的にも肉体的にも精神的にもキツイことはある。でも、母親にも色々と助けてもらいながら、「毎日節約をして病院代に充てること」と「自分の時間を、見舞いや通院に使うこと」でどうにかやっていけている。

守りたいものを守っているということは、実は幸せなことなんだって、初めて感じた。うまくいえないけど、“愛”というのか、“母性”というのか……。
これが今回、私が学習したことだと思う>

うさこのおかげで、母性が芽生えていることを感じていました。
ペットを愛でることで、自分の中に「愛=幸せ物質」が増えていくもの。だから、愛せば愛するほど、自分が幸せになるのですよね。

ただし、ペットを飼うと、いつか必ず経験するのが、「ペットの死」です。最愛の存在を失うことで、私自身、大切なことを学びました。次のページで紹介します。