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「玄関は家の顔」おしゃれさとグレード感を演出するおすすめの香りは?

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おうち時間が長くなった今、部屋の中を整えたり見直す人が増えています。そのなかでも需要が高まっているのが香り。「空間に香りを漂わせることで居心地がよくなり、五感も満たされます」とフレグランスアドバイザーのMAHOさん。6回に渡り、ルームフレグランスの選び方をご指南いただきます。第3回目は玄関の香りです。

 


滞在時間が短い玄関は、香りで冒険するのに最適


「お客さまが最初に入ってくる玄関は、いってみれば家の顔。そのおうちの印象が左右される場なので、香りでグレード感やおしゃれな雰囲気を感じさせたいものです」とMAHOさん。
出入りくらいでリビングのように長くいる場所ではないので、普段あまり手が出せない個性のある香りを楽しむ絶好の場だそう。
おすすめはドラマティックでエキゾチックなノート。
「ちょっとインパクトとクセのある非日常的な香りも玄関なら楽しめるはず。また玄関はシューズボックスなどもあり、匂いがこもりがち。男性がいるお宅では皮靴のレザー臭もするかと思います。思い切ってレザリーなノートもよいでしょう」
常に香りが漂うリードディフューザーのほか、シューズボックスにも入れられるポプリにも注目。
おすすめの3点をピックアップしていただきました。
 

ウッディとレザーのドラマティックな香り

50年以上の歴史をもつモルトンブラウンは、ブリティッシュスタイルを象徴する英国王室御用達のラグジュアリーフレグランスブランド。世界中のエキゾチックな植物成分をベースとした香りが人気です。そのなかからMAHOさんが選んだのがこちら。「レザーにウッド、そしてタバコが感じられるメロウなノートです。まるで高級ホテルにきたかのようなラグジュアリー感を漂わせることができます」。グレープフルーツのフレッシュなトップからローズウッド、そしてレザーとタバコのベースノートに。オーセンティックなウッディー・アンバーで玄関を特別な空間に。
 

世界中から愛され続けているフィレンツェの自然の香り

世界最古の薬局として知られるフィレンツェのサンタ・マリア・ノッヴェラ。その人気製品のひとつがこのポプリです。フィレンツェの丘に今も自然に咲き誇る草花や植物の実、樹脂などをミックスしたポプリは、3世紀に渡って受け継がれてきたブランド伝統の香り。「スパイシーで上品な独特の香りは、ヴィンテージっぽさもあり、空間のグレードを一気に上げてくれます。玄関に飾るだけでなく、シューズボックスに入れるのもおすすめです。こちらはシルクサシェですが、中身だけも販売されているので、お気に入りの器に中身だけをのせて飾っても素敵です」。サシェはボルドーのほか、ブルーとグリーンもラインナップ。
 

オリエンタルでスパイシーなルームスプレー

温かくウッディなアンブレットとミルラに、ネロリ、ゼラニウム、パチョリのアロマが香る、刺激的な香り。ルームスプレーのなかでも香りの持続性が高いのが特徴。「月明かりに照らされた庭と夜の静けさをイメージした、オリエンタルなアロマです。イソップのルームフレグランスは3種類あるのですが、なかでもいちばんエキゾチックな香りになります」。写真は3種類の50mLサイズが1本ずつセットされた限定キットのもの。通常は100mLサイズが単品で販売されています。

出かけるとき、帰ってきたときにパッと華やかな香りがすると、気分もぐっと高まります。見栄をはるわけではないけれど、友人を迎えたときにも「おしゃれな匂いがする」といわれたら気分がいいですよね。ぜひ取り入れてみてください。
 

MAHOさんフレグランスアドバイザー。フレグランスメーカーなどを経て独立。クロスブランドで500種類以上のフレグランスと、天然・合成香料が揃う「プライベート トワレ」にてカウンセリングを実施する。サロンワークのほか、セミナーやイベント、製品開発など、多岐に渡って活躍中。日本フレグランス協会常任講師。

撮影/小林久井
構成・文/村田由美子

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