響く言葉は「質問」で見極めよう

「この企画はあなたに任せる」と言われて嬉しい人は新庄監督タイプ? 上司や部下を動かすコミュニケーション術_img0
 

突然ですが、あなたには「今回はいい仕事ができた!」と実感した経験はありますか? もし、具体的な体験が思い浮かばないなら、イメージでもいいので、自分が「いい仕事ができた!」と実感しているシーンを思い浮かべてみてください。

それでは、次の質問です。

「自分がいい仕事ができたかどうかは、どのようにして分かりますか?」

実はこの質問への答えによって、あなたの言葉遣いのパターンの一端が分かります。そして、この質問を他人に――例えば部下に――してみることで、その回答内容から、その人の言葉遣いを見極め、その人に響きやすい適切な言葉を選ぶことができるのです。

LABプロファイルでは、このような「質問」が12個あり、それへの回答でどんな言葉が使われるかによって、その人の言葉遣いのパターンを判断します。14カテゴリーについて、それぞれ2〜4パターンに、人の言葉遣いを分類することができます。正式には、12個全ての質問への回答から総合的な判断を行いますが、一つひとつの質問(カテゴリー)だけでもその人の一部を理解する参考にはなるでしょう。

 


初対面の場合は、会話の中から好みの言葉を探る


また相手との関係性によっては、決められた「質問」を投げて見極める方法が使えないこともあります。例えば初対面のお客さんに、脈絡のない質問をいきなりぶつけるのは、さすがにやりにくいですよね。

その場合は、相手が会話の中で使っている言葉を手がかりにしてパターンを見極められます。「こういう種類の言葉を好んで使う人なら、それと同じカテゴリーのこういう言葉が響くだろう」と類推するわけです。このように、使う言葉、好む言葉による人のカテゴリー分類を体系化した理論がLABプロファイルだともいえます。

ここでは、LABプロファイルにある14のカテゴリーのうち、「判断基準」の見極め方と、各パターンの人に響く具体的な影響言語、そしてその活用法について紹介していきます。