ペラッペラで薄いのに、なぜこんなに家中にあふれているのか。デスク横にも、ダイニングテーブルの下にも、ほら、ここにもあそこにも。それが……「紙」! 毎日見知らぬ誰かが「これ、いかがです?」と投函してくれるチラシをはじめ、クリーニングの季節ですね! 歯の定期検診の時期ですね! のお知らせハガキや、「重要」「親展」と書かれた大事そうな封筒まで、自宅に届けられる紙の種類もさまざまです。お子さんがいらっしゃる方は、学校からのお便りやプリントなどなど、さらに紙の量は多くなるはず。
こうした「紙や書類」の中には、重要・親展の封書に限らず、「あとで使いそう」「いつか必要になるかも」と思い、その場で処分するのをためらってしまうものもありますよね。いつしか家の中には薄い紙が重なり合い、互いに支え合い、その存在感を主張するスペースが増えていく結果に……。以下の写真のような状態は、意外とあるあるの光景ではないでしょうか?
このように知らぬ間に増殖し、家の中を侵食していく「紙・書類」にまつわるお悩みを独自の片づけメソッドで救ってきたのが、片づけアドバイザーの石阪京子さんです。今回はまるっと一冊、紙の片づけのみに特化した石阪さんの著書『人生が変わる 紙片づけ!』から、“残すべき紙と、捨てるべき紙”を見分けるコツについて教えてもらいます!
「もう、何で!」肝心な時に出てこない
「忘れてはいけないから見えるところに置いておこう」「記憶力に自信がないから紙で持っておこう」と、残しておいたはずなのに、肝心な時に出てこない。
こういう経験がある方は多いのではないでしょうか?
「とりあえず取っておこう」の紙は、大体まずは、ちょい置きできる場所に置かれます。高いところには行きません。存在を覚えておきたいから、目線より下のところに置かれます。ダイニングテーブルやサイドボードの上、キッチンカウンターの周りなどが、よくあるケース。パソコンの周りや本棚の隙間、引き出しの中も定位置の一つ。郵便物はそのまま玄関に置かれていることも多いです。
また、特に大事な紙は、存在を忘れないように冷蔵庫に貼る方もよくいらっしゃいます。冷蔵庫なら毎日見るし、忘れないと思いますよね。
けれども、学校の提出物や振込用紙、クーポンなど、色々な紙が次々と貼られていくから、一枚一枚が見えなくなります。目立たせようと思っていたはずなのに、時間がたつと目が慣れて、その紙たちはオブジェと化します。そして結局見つけ出せなくなってしまう。
残すのはズバリ「金目の紙」と「使う目的がある紙」だけ
まず、声を大にしてお伝えしたいのは、「ほとんどの紙は捨てられる」ということです。
仕事の書類は、そうはいきませんが、家庭内の紙や書類で、紙として残さないといけないものは、実はほとんどありません。残すべき紙は、コレだけです。
「金目の紙」と「使う目的がある紙」
「金目の紙」とは、請求書や保険の証券などお金にまつわる書類です。
例えば、控除の紙。これは、年末調整をして、お金を返してもらうための、まさに「金目の紙」だから必要です。
では、保険会社から届いた手紙は?
一瞬財産に関する「金目の紙」に見えますが、こういう場合は、よく読んでみてください。保険に入り直しませんかという、ただのお知らせのことがほとんどです。これは「金目の紙」ではありません。また、保険の見直しをしたいと思っていないなら「お知らせ」は「使う目的がある紙」でもないですよね。もし見直しをしたいならその紙を後で読むのではなく、手帳に「保険の見直しをする」と書いて自分で情報を集めればいいでしょう。
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