「新型コロナウイルス感染の疑いのある方は、かかりつけ医に相談しましょう」。このフレーズ、一度はどこかで目にしたことがありますよね。でも日頃から病院に行く機会がなく、かかりつけ医と呼べる存在がいなかったら……? 今回の相談者・靖子さんは、コロナをきっかけに独り暮らしの父親からかかりつけ医について相談され、その選び方について改めて考えることになりました。話を聞いてみましょう。

 


「かかりつけ医に連絡を」と言われても……


都内に住む私の父は、定年後再雇用制度を使って今も元気に建設現場で働いています。現場仕事のため、コロナ禍でも在宅勤務はなく、毎日現場に出勤していました。そんなある日、父から不安そうな声で電話がかかってきたんです。

「実は下請けの職人さんがコロナに感染したんだ。お父さんは濃厚接触者ではないようなんだが、いつもより少しだけ熱も高いし、味覚がおかしいといえばそんな感じもする」

私はすぐに「心配だからかかりつけ医に相談してみてよ」と言いましたが、父には特にかかりつけ医がいないようで、どこに相談すればいいのかわからず困惑しています。慌ててネットで調べたところ、かかりつけ医のいない人が利用できる東京都発熱相談センターの電話番号を見つけたので、そこに電話をかけました。

結果的に父は陰性だったのでひとまず安心しましたが、それと同時に、年老いた父や私にかかりつけ医と呼べる存在がいないことが不安になってきました。そもそも父も私も、何を基準にかかりつけ医を見つければいいのでしょうか。

 
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