イギリスの伝説的ロックバンド、クイーンのフロントマン、フレディ・マーキュリーの人生を描いた『ボヘミアン・ラプソディ』が2019年に公開されて大ヒットしたのを皮切りに、ハリウッドでは、エルトン・ジョンやエルヴィス・プレスリーなど、ミュージシャンの伝記映画がブームです。
そんな中、次に期待されているのが、マドンナ自身が監督と共同脚本を手がける、マドンナの伝記映画。2020年9月にユニバーサル・ピクチャーズが制作を発表し、マドンナがポップの女王として登り詰めていく様が描かれるというこの作品。公開予定日はまだ未定ですが、現在ではマドンナを誰が演じるのかが話題に。
米Variety誌が報じたところによれば、最有力候補はNetflixドラマ『令嬢アンナの真実』でも注目される、ジュリア・ガーナー。まだ契約にサインはしていないものの、概ね彼女に決定しているといいます。
「マドンナ・ブートキャンプ」と呼ばれるオーディションでは、マドンナのダンスや歌など、ハードなメニューが課されたそう。マドンナ役の座を巡ってジュリアと競ったのは、『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』のフローレンス・ピューに、アレクサ・デミー、バービー・フェレイラ、シドニー・スウィーニーら。あのマドンナのように歌って踊れなければならないだなんて、想像するだけでも大変そう。そのオーディションをくぐり抜けられたとすると、ジュリアは相当な実力を持つダンサーでありシンガーでもあるということですよね。どんな演技が観られるのか楽しみ!
また、この作品ではカニエ・ウエストと短期間交際して一躍有名になった女優のジュリア・フォックス(元々はSMの女王様でもあるのだそう)が、マドンナの親友役として出演する予定もあるのだとか。
マドンナは自身の伝記映画の監督をいわば“セルフ”で務めることについて、2021年にTV番組でこう発言しています。「今までも私の映画を作ろうとする試みはあったんだけど、常に制作スタッフは全員男性だったの。だから私は自分でやることに決めたのよ」。
2017年にもユニバーサルがマドンナの伝記映画を作ろうとしたのですが、「その脚本を読んだんだけど、彼らは私を讃えようとしているんだけど、今まで読んだ中でも最も恐ろしくて上っ面だけの駄作だったわ。そういうことが何度かあって、それでもう自分でやろうと覚悟を決めたの」。
私は最近、Netflixで配信スタートしたジェニファー・ロペスのドキュメンタリー作品『ハーフタイム』を観て、50歳のJ.Loがラテン女性歌手としてスーパーボウルのハーフタイムショーに出演したときの心境やそれまでの努力を知り感動したばかり。
Netflix「ジェニファー・ロペス:ハーフタイム」予告
だからこそ思うのですが、マドンナがデビューした80年代当時は、ハリウッドで女性アーティストが成功するのは今よりもっと大変で、様々なバッシングがあったはず。そんな中でマドンナがどうやって挫折やプレッシャーを乗り越えてスターとなったのか、とても興味があります。
「私が経験したことは私以外の誰も知らないものね」と、とマドンナ。1990年の「ブロンド・アンビシャス」ツアーを中心に、彼女の成功を描くというこの映画は、私たちの知らないマドンナのどんな一面を映し出してくれるのでしょう。
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