コロナ禍による意外なメリットが海外移住を後押し

 

多くの人にとってそうであるように、コロナ禍がきっかけで、私の働き方も大きく変わりました。打ち合わせ関連はすべてオンラインでできるようになりましたし、アナログ作業が根強く残っていた紙媒体の編集部の仕事も、一気にオンライン化! 撮影も、周りの方が受け入れてくだされば、リモートでディレクションできる道も見えてきました。

コロナの緊急事態宣言による大きな変化を感じてから約1年経ち、収入もまた元に戻ってきたある日、私は今の自分にとってベストな着地点を見出したんです。それは、オンラインだけで完了できる仕事を増やして、収入を継続したまま、息子と過ごす時間も増やすこと。もちろん、オンラインだけの仕事に絞ることで、これまでより収入は下がります。でも、息子が親離れしてしまうまでの数年のあいだは、息子中心の生活にしたい。

そして、どうせオンラインだけの仕事にするなら、日本にいなくてもいいか! と思い立ち(このときばかりは、身軽なフリーランスの特権に感謝しました)、息子がもっと伸び伸び過ごせそうな海外に行くのはどうか、という新たな選択肢が生まれたんです。海外に行けば、物理的にできない仕事もあるため、仕事をお断りするという罪悪感もなくなります。

ライターの井筒さんが海外に移住された経緯を書かれた記事に、“フリーランスなので、仕事は断りにくい。でも海外に行けば断れる”というようなことを書いていらっしゃったのですが、まったく同感!)


コロナ禍による、とてつもなく大きな変化によって、これまではまったく考えもしていなかった「海外移住」という決意ができたように思います。人生、なにがあるかわかりませんね。

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人生100年時代と思うと、40代は折り返し地点の手前。
残りの人生を悔いのないように生きていきたいと思っています。

次は、海外移住を周りに報告したときに体験した、悲しかったできごとについて書きます。
 

構成・文/高橋香奈子

 

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