女優・柚希礼音を先に進ませるもの「困った時ほど、導いてくれる人や言葉に出会えるんです」

常にいろいろな人が導いてくれる

最後に、“ぼく”を支える“母”を演じている柚希さんに、ご自身の支えになっているものについて伺うと、「それって何だろう……」と少し考えてから、私たちにこう問いかけました。

「本当に生きているって不思議で、困っているタイミングで、ヒントを与えてくれる人がたくさん現れませんか？　今、この作品に出会えたのもそうですし、別の出演ドラマの台本を読んでいてもそう。『そうだよな』と思えるような言葉や、助けてくれる人たちが、絶対に出てくるんです」

これは、誰しも思い当たることがあるのではないでしょうか。偶然とは言えないような、約束されたような出会いは、現実にたくさん起きていて、それに気付けるかどうかなのかもしれません。

「一見ひどいように思えることが、次への一歩になったりもしますよね。いろいろなことが坪倉さんを一歩進ませてくれたと思うんです。同じように自分自身を振り返ると、常にいろいろな人が導いてくれるんですよね」

柚希礼音　Reon Yuzuki
大阪府出身。99年、初舞台。09年、宝塚歌劇団星組トップスターとなる。主な主演舞台に「ロミオとジュリエット」、「オーシャンズ11」、「眠らない男・ナポレオン ー愛と栄光の涯（はて）にー」 などがある。14年には日本武道館での単独コンサートも実現するなど、宝塚歌劇100周年を支えるトップスターとして活躍。15年5月10日、「黒豹の如く」、「Dear DIAMOND!!」にて宝塚歌劇団を退団。宝塚退団後の主な出演作品は、ミュージカル「ビリー・エリオット～リトル・ダンサー～」、A New Musical「FACTORY GIRLS～私が描く物語～」、ミュージカル「ボディガード」、TV「持続可能な恋ですか？～父と娘の結婚行進曲～」、「新・信長公記～クラスメイトは戦国武将～」など。受賞歴「第30回松尾芸能賞」新人賞、「第65回文化庁芸術祭賞」演劇部門新人賞、「第37回菊田一夫演劇賞」演劇賞。

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