大人気韓国ドラマ『梨泰院クラス』のリメイクということもあり、スタート前は否定的な意見も多かった『六本木クラス』(テレビ朝日系)。筆者も、最初はかなり不安を抱いていました。そもそもが、設定に違和感。梨泰院には、活気溢れる“若者の街”というイメージがあるけれど、六本木は落ち着いた“大人の街”といった雰囲気。どちらかと言うと、渋谷の方がしっくりこない? と思ったり(大人の事情もあるのでしょうが)。

しかし、ドラマが始まると、すっかり虜になってしまいました。もちろん、原作どおり! というわけではないけれど、日本版ならではの面白さがあるというか。視聴率も第4話以降、6週連続で上がり続け、第9話では世帯視聴率10.2%(数字は関東地区、ビデオリサーチ調べ)になるなど躍進を続けています。

 


リメイク成功の理由は、平手友梨奈にあり?
 

『梨泰院クラス』の登場人物のなかで、いちばん“濃い”のが、キム・ダミさんが演じたイソです。イソは、IQ162の頭脳を持つ天才で、ソシオパス(反社会性パーソナリティ障害)。破天荒で掴めないけれど、主人公のセロイ(パク・ソジュン)にだけは“デレ”な部分を見せるのが、可愛い……!

ただ、清楚系(?)美女・スア(クォン・ナラ)に扮している姿が想像つく女優さんはいれど、イソはなかなかいない。そのため、日本版リメイクが決まった時は、「イソを誰がやるの!?」と思いました。イソが魅力的に映らないと、この作品がまったく別物になってしまう。ある意味で、鍵を握っている存在なのです。

そこで、白羽の矢が立ったのが、平手友梨奈さん。欅坂46の中心メンバーとして活躍していた彼女には、“不動のセンター”特有の強さがあり、脆さがある。まさに、イソにピッタリだ……! と思いました。『六本木クラス』がスタートしてからも、コロコロと変わる表情で、視聴者を魅了している平手さん。まさに、天使の顔を持つ悪魔! 彼女にしかできない演技だな〜といつも思わされています。