こんにちは、ブランディングディレクターの行方ひさこです。
すみません! 今回は大々的に告知をさせてください!

 

いよいよ、9月27日(火)から10月2日(日)まで伊勢丹新宿店 本館6階 催物場にて「ISETAN ARTS & CRAFTS」が開催されます。

来年開催に向けてそろりそろりと、それでもタイトだなぁと思いながら動いていたところ、急遽「秋に開催して!」とお達しが降りてきて、なかなかな過酷なスケジュールになってしまったというのは置いておいて、催物場で企画展をするなんて、この状況に自分でも驚いています。

 

伊勢丹新宿店での企画展は2021年の2月がはじめてでした。前の年、2020年の年末あたりにバイヤーさんからご連絡をいただいたのですが、最初は「4階のフロアーを変えていきたいので、それにあたり何かできませんか?」というものでした。

自分がキュレーションして企画展をする! なんて全く想像もしていませんでしたが、せっかくお声がけいただいたからには、今までまわって見てきた素晴らしい作り手さんから生まれる尊い作品たちを私の体験と感想付きでご紹介できたら! とプロジェクトに関わらせていただくことに。

そんなこんなで伊勢丹新宿店 本館4階 プライムガーデンと共に全体のディレクションをさせていただいた今回の催事、いつもよりも大きな場所で、さまざまな皆様にご参加、ご協力をいただきながら作り上げています。

ご参加いただく方の作品を少しだけご紹介させてください。まずはアーティストの八窪章吾さん。丹波篠山について書いたコラムで少しご紹介させていただいたかと思います。今回はこの催事のために少量ではありますが、アートオブジェを作っていただいております。

 

素材は石粘土を主に、採取した石、鉱石粉末、顔料粉末を作品に応じて混ぜ合わせているそうです。「作品の物質的な価値だけでなく、作品が空間において作る陰翳、そして対話する時間を楽しんでもらいたい」との言葉とおり、八窪さんのオブジェがある場所は、空気が凛とするんですよね。

そして、愛知県常滑市で作陶されている陶芸家の大澤哲也さんの作品も並びます。重そうに見えますか? 軽そうに見えますか? 大澤さんの作品は、見ただけでは重量や質感がわからない、どこの国のものかもわからない、そんな不思議な魅力があります。でも、不思議となんでも受け止めてくれる懐の深さもあるんです。ぜひ、お手にとってご覧いただきたい!

 

今回はこれで最後にしてますが(来週も詳細をお知らせさせてください!)、赤穂緞通 六月さんが丁寧にリペアした緞通(だんつう)もあります。これは、気が遠くなるほどにものすごい手間暇かけて作られている作品です。赤穂緞通 六月さんは緞通の作家でもあり、古いものを丁寧に手をかけて甦らせるお仕事もしています。

あまり詳細な情報が残っていないという赤穂緞通ですが、日常の風景にスッと馴染む、先人たちが教えてくれた美しいものと暮らす時間です。

 
ISETAN ARTS & CRAFTS
会期:9月27日(火)- 10月2日(日)
10:00 - 20:00 (最終日18:00終了)
会場:伊勢丹新宿店 本館6階 催物場

「ISETAN ARTS & CRAFTS」と題し、骨董や古美術から現代作家の作品、暮らしの道具にいたるまで、衣食住にわたり世界中から集められた1000点を超える品々を展示/販売します。人の手によって生み出されたもの、時代を超えて受け継がれてきたもの、それらを通してわたしたちの生活と美について考えるきっかけになればと思います。様々な時代、様々な地域の作り手たちに敬意を込めて。

 

●行方ひさこ「時」 @hisakonamekata
鈴木環(陶器)・岩崎龍二(陶器)・山田隆太郎(陶器)・KeiCondo(陶器)・文祥窯(陶器)・船串篤司(陶器)・小林耶摩人(陶器)・戸島ヒロミ(陶器)・健太郎窯(陶器)・岡晋吾+岡晋吾×備前3元窯(陶器)・八田亨(陶器)・小島陽介(陶器)・MORI(陶器)・井上祐希(陶器)大澤哲哉(陶器)・岡本修一(陶器)・in blue 暁(陶器)・杉田明彦(漆工)・やのさちこ(漆)・吉川和人(木工)・落合芝地(木工)・安藤萌(木工)・IFUJI(木工・家具)・shimoodesign(木工・家具)・小林裕之 希(ガラス)・波多野裕子(ガラス)・竹俣勇壱(金工)・鈴木盛久工房(鉄器)・桜製作所 ジョージナカシマ(家具)・丹ゆうギャラリー(骨董・日本画)・赤穂緞通 六月(絨毯)・life stylist(陶器、香り)・八窪章吾(オブジェ)・藤木ケンタ(写真)・Dish(es)(陶器・キッチン用品)・cebalasi(ルームウェア)・il circo(バッグ)・TAKAHASHI McGIL(木工)・VAKKA PUOTI(木工)・ENRIQUETA CEPEDA(陶器)・LAURA PASQUINO(陶器) ・Mr.cheesecake・実と美(和菓子)・うさぎ農園(調味料・お菓子)

●工芸青花 「工芸とロマネスク」 
nakaban(画家)・金沢百枝(美術史家)・神 ひと ケモノ(骨董商)・青花の会(出版他)

●Roundabout/OUTBOUND 「生活の装備」 
Roundabout(日用品、衣服)・OUTBOUND(道具、非道具)

●新宿0丁目商店街
「UTSUWA to ISU」
ANTISTIC(ヴィンテージ家具、雑貨)・ANONYME(ヴィンテージ雑貨)・BROWN ANTIQUES(ヴィンテージ家具、雑貨)・COVIN(ヴィンテージ雑貨)・JOGLAR(ヴィンテージ家具、雑貨)・Petit Musée(ヴィンテージ雑貨)・Wormhole Furniture(ヴィンテージ家具、雑貨)・粋気者 sukisha(ヴィンテージ雑貨)・Handwerker by ASEEDONCLÖUD(ウエア、雑貨)・teto ceramics ISHII KEIICHI(陶器)・WATANABE HIROYUKI(木工)・YAMAGUCHI ICHIRO(絵画)・たべるとくらしの研究所(菓子、ジャム)・251nicoichi (パン)

●Luca Scandinavia
DUXIANA(ベッドチェア) など

●PRIME GARDEN
「Make, Tell and Use」 
・EPHELIS(陶器)・KARINA SMAGULOVA(陶器)・CATHERINE DIX CERAMICS(陶器)・LAFABLIGHT(照明)・汕頭手刺繍ハンカチーフ(ハンカチーフ)・水沢ダウン(ダウンジャケット) など

* 予告なく出品内容が変更となる場合がございます。


うつわブーム(またはバブルとも言うかな)真っ只中な現在、作家さんたちは常にヒーヒー言っているように感じます。尊い手作りのものたちを一過性のブームにしないために、「誰かが持っていたから、私も欲しい!」ではなく、自分のスタイルや思考にぴったりなものをゆっくりと選んでいただきたい、そう強く思っています。

ぜひ、足を運んでいただけたら嬉しいです。
最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。

 

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