こんにちは、ブランディングディレクターの行方ひさこです。
あと1週間と少しで開催となる企画展「ISETAN ARTS & CRAFTS」は、伊勢丹新宿店 本館6階 催物場で行われます。先週に引き続き、今回も張り切ってご参加くださる作家さんやブランドのご紹介をしていきます。
まずご紹介したいのは、桜製作所が作っているジョージ・ナカシマのソファです。
桜製作所は、ジョージ・ナカシマの代表作「コノイドチェア」をはじめ、椅子17種以上、ベンチ、ロングチェア、コノイドデスク、コノイドダイニングテーブルなど20種以上、オダキュウキャビネットやウォールケースなど収納家具が6種以上、そしてミングレンアンドンやデスクランプの照明、指物の小物入れなど数多くの代表作が揃っています。
厳選した銘木を使用し、ジョージ・ナカシマ手書きの設計図から製作した家具たち。娘であるミラ・ナカシマが守り続ける、米国ペンシルヴェニア州ニューホープのアトリエと桜製作所の二ケ所のみが、ジョージ ナカシマの家具を作り続けています。
木の温かみや生命力を身近に感じられる、力強くも優しい作品たち。ぜひ直接見て体験していただけたら。
そして、漆、やのさちこさん。学校では伝統的な蒔絵を勉強されたやのさんですが、漆で他にはない唯一無二な世界観を表現されている珍しい作家さんです。
今回はレンゲをご出品いただきます。繊細でで美しい手仕事なのですが、どこかほっとする温かみのある作品たち。よく見ると、虎の顔もとぼけていてとても可愛いんです。
漆は苦手、どうお手入れしていいかわからない、とよく言われるのですが、洗剤や化繊でできたスポンジは使わずに、綿や絹など天然素材でできた布巾などを使って軽くお湯で流すだけ。私は熱めのお湯と手でささっと済ませています。あとは、長い時間直射日光に当たらないように注意さえしていれば大丈夫!そんなに難しいことはありません。
縄文時代から使われている地球上で最も強い接着剤と言われている漆。軽くて保温性もあるので、これからの季節にはぴったりです。
次は、茨城県で作陶されている鈴木環さんです。
手に持った時に鳩を抱いているように見えたからと名付けられた「ピジョン(鳩)」シリーズは、まるで琺瑯のようなとろみのある艶やかな白が特徴的。化粧土はフランス産のものを使っているそうで、素地の黒土とのコントラストも美しく、凛とした雰囲気があります。
1つ1つ手作業で作られているので、形や化粧土のかかり方など同じものはありません。ご自分の手にしっくりと馴染む一羽を探していただけたら!
次は木工作家の吉川和人さんのプロジェクト「森へ行く日」のプロダクト、ミラーです。
「森へ行く日」は、三重の山奥にある工房です。その山林の木を使って事業を興し、地域を活性化させたることや、学校や工房でワークショップを行い、自然や森に親しんでもらうことを目的としたプロジェクトです。
このミラーは曲木に向いているヒノキの特性を活かしてデザインされています。試作やデザインは吉川さんが行っていますが、制作は地元の額縁メーカー三重額縁産が行っています。
続いては、唐津湾を見渡せる小高い丘の上に工房がある健太郎窯。シンプルながらどんなお料理を乗せてもぐっと引き締めてくれる懐の深い器たちです。
個展をあまりしないので、料理屋さんから直接注文を受けて作ることが多い健太郎さんですが、ここ数回の企画展に参加してくださっています。これは、いつも人気がある「青唐津銘々皿」。お肉やお魚はもちろん、サラダやフルーツなどう乗せるものの色を引き立たせてくれる絶妙な色合いです。
伊勢丹新宿店 本館6階 催物場といえば、サロン・ド・ショコラが開催された、かなり広い会場です。ざっと1000平米はあるこの会場を、来てくださった方にいかにワクワクしてもらえるような場所にするか。残り時間もわずかですが、皆さまに楽しんでいただけるように、最後まで考えていきたいと思います。
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