お酒の適量はどこまで? 毎日飲んでもいいの?

女性ホルモンに「いい食べもの・悪い食べもの」って?【産婦人科医・高尾美穂】_img2
写真:shutterstock

お酒の適量は、アルコールの分解能力に個人差があるので、一概には「ここまで」と示すのは難しいです。

 

ただ、一般的に女性は、男性と比べるとアルコールに対する閾値が低く、男性と同量のアルコールを飲み続けた場合、女性のほうが悪影響を受けやすいことがわかっています。

アルコールに強くても、毎日の飲酒が肝臓をはじめとする臓器に負担をかけることは間違いありません。飲酒は、PMSの症状悪化や女性ホルモンの分泌の低下を引き起こすので注意しましょう。

まずは、1週間のうち休肝日を2日は設けて、毎日お酒を飲むことをやめてみてください。「少しならいいかも」と、少量を毎日飲む人もいますが、それだと肝臓はなかなか休まりません。「減らす」より「休む」を目標にしましょう。

アルコールのさらなる注意点は、太りやすいことです。肥満は生理不順を招くほか、不妊の原因になりえます。ビールやワインなどの醸造酒は糖質が高く、おつまみも揚げ物などは高カロリーです。お酒を飲むと食欲を刺激され、加えて自制心を失って、ついつい食べすぎてしまいがち。また、寝つきをよくするために飲酒する人もいますが、眠りを浅くするので逆効果です。お酒はほどほどに。たまに楽しむくらいがちょうどいいと思います。

女性ホルモンに「いい食べもの・悪い食べもの」って?【産婦人科医・高尾美穂】_img3
 

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● お酒は「減らす」のではなく「休む」がおすすめ
● 飲みすぎはPMSの症状悪化や中途覚醒を招く原因に
● 肥満を招く原因にもなり、生理不順や不妊につながることも