こんにちは、ブランディングディレクターの行方ひさこです。

2回に渡りお送りさせていただきました、ディレクターを務めている企画展「ISETAN ARTS & CRAFTS」、遂に明日27日から開催となります!

私のキュレーションゾーンだけで50ブランド、全体で100ブランド2000アイテムが並ぶ大きな企画展となっています。今回は、ご参加くださる作家さんやブランドをできるだけご紹介していきます。

 

友人である写真家・藤木ケンタさんの写真の展示販売も行います。今回のキービジュアルの写真も、「時」のイメージビジュアルである印象的な写真は全て彼のものです。彼の出身地、福岡県八女市の杉で作られたオリジナルの額で額装されています。

 

ボリビアのウユニ湖。朝焼けの空に一列にフラミンゴの大群が飛んでいる様子を写したものです。美しいグラデーション、これが絵ではなく写真ってことが驚きです。

 

チベットの祈りの旗を撮影中、突然現れた100頭ものヤクを放牧する少女。その手に生まれがばかりのヤクの子供を抱き、側にはその母親のヤクが寄り添っています。こちらは、日経ナショナルジオグラフィック写真賞2015年受賞作品です。

 

ライフスタイリスト・太田ゆかりさん率いるLIFE STYLISTのHAKUJIシリーズ。

宇宙の万物のエネルギー循環の形をtorusと呼ぶそう。このHAKUJIシリーズの器は、そのtorusの断面図「Flower Of Life」の幾何学をなぞって作り出されました。「当たり前のようになっている食事も、あらゆる奇跡が重なり合い、脈々と続く循環の一部であると思う、だから感謝の心に溢れた器を作りたい」SNSにそう書かれています。

製作は、日本ではじめて皇室に磁器を納めた皇室御用達の辻精磁社にお願いして、丁寧に作られたこの器は、生命の軌跡で満たされることを願って作られた素敵な器たちなのです。

 
 

shimoo designのBiron Tableです。ユニット木工家である下尾和彦さん・さおりさんご夫婦は「美しい日本の道具」をコンセプトに、日本の文化や美意識を現代のライフスタイルに落とし込むことを目的とした家具、インテリア小物のデザイン・製作しています。

上は2段重ねても、写真のように1段ずつ別々にも使える、高さの違うローテーブルのセットという優れもの。石の建築物を思わせる重厚なデザインは、シックな雰囲気を作ってくれます。写真下は、コーヒーテーブルやスツールとして使用できるオブジェ。高さや大きさ違いで揃えても。

 
 

金沢にアトリエを構える金工作家の竹俣勇壱さんのカトラリーとプレートです。

彫金師としてオーダージュエリーを手掛けながら、カトラリーなどの日用品の制作にも取り組んでいます。伝統や手工芸といった枠にこだわらずに、ご自分が良い、作りたいと思ったものづくりを貫いています。でも、このこだわりと美意識が人を引き寄せるんですよね。

 
 

日本の良きものをコンセプトに、現代の生活に合わせた茶のひと時を提案する、大阪に店舗を構える「実と美」。

40を過ぎてからすっかり和菓子派になった私は、ここのモナカが大好物。パッケージデザインも良し、おもたせにも良し、味も良し。そして季節ごとにまた気の利いたフレーバーが登場するんです。

今回は、そんな「実と美」からリリースされたグルテンフリーでヴィーガンな菓団と菓実も並びます。10種類以上のドライフルーツとスパイスを非加熱で仕上げた菓団、数種のナッツをローストし、きび砂糖でキャラメリゼして甘みを引き立てた菓実。菓実は数種類のフレーバーがあるので楽しみも倍々です。

 
 

優しいお人柄がよくでた柔らかい作品が魅力の、唐津の森の中で作陶されている岡本修一さん。

伝統的な唐津焼を基本としながらも、どこか柔らかくファッショナブルな雰囲気の漂う器たち。幼少の頃から陶芸家になることを考え、工業高校のセラミック科へ進み、その後、大阪の美術専門学校を卒業した後、デザイン会社に勤務。デザインしても、プロダクトの製作に携われないことに違和感を感じ退社し、自然の流れで陶芸の世界へ。デザイン業界の経験を積んだからこそ、他とは異なる唐津焼に昇華しているんだと思います。

 
 

友人のブランド「cebalasi」は、「素晴らしい」と「幸せ」を合わせた、彼女のお嬢さんが作った造語です。「素晴らしいね」「幸せだね」を日々の暮らしの中で纏う手伝いがしたい、そんな想いから生まれたライフスタイルブランド。

今回の企画展では、人気のシルクセットアップの長袖バージョンの受注も。ポリウレタンが10%入ったシルクのセットアップは、伸縮性もあり軽いので着心地も良く、もちろん肌触りも抜群です。

写真はテンセルリネンのセットアップ。合わせ方次第でワンマイルウェアにもなるナイトウェアです。張り感のあるリネンにテンセルのとろみが加わって、3シーズン対応の心地の良い生地は、バイオワッシャー加工でこなれ感のあるシワを楽しめます。

 

展示会で一目惚れした、戸島ヒロミさんの応量器。

NYの大学を卒業後、長く飲食店に勤務したのちに陶芸家を目指し、1から京都で修行をし陶芸家へ。飲食店での経験がものづくりに活かされているといます、綺麗な卵の殻のようなテクスチャーの器が、1つに美しく収まっているのが圧巻でした。場所を取らない収納も、見た目の可愛さも、プレゼントにもいいですよね。

 
 

波多野裕子さんの儚くも美しいガラスの器たちは、「パート・ド・ヴェール」という技法で作られています。冷えたガラス素材を加熱して、変形、融着させるキルンワークという技法の1つ。ガラスの粉を型に詰めて焼くことで形を作っています。

光を通すと揺らぎながら柔らかいグラデーションが映し出され、しっとりと美しい器たち。儚さと優しさを併せ持つ姿は、シルエットの美しさも相まってまるで抽象画を見ているような気分になります。

 
 

明治41年に山中温泉で創業した我戸幹男商店は、伝統を受け継ぎながら現代の生活にフィットする洗練された漆器を提案するブランドです。素材、木地の精度、透明感のある拭漆、この3つが完璧でなくては、美しい漆器はできない。伝統的な山中漆器の高い技術を活かして、実用性と和の美意識に基づいた高い芸術性を追求し、長く愛される漆器づくりをされています。

ラインや種類の多さ、手に取った時にしっくりと収まる感じ、そしてリーズナブルな価格にも驚かされます。

 
 

最後は、渋谷発のクラフトコンブチャのKBTです。コロナ禍に友人が一念発起して起業したコンブチャブランド。最近では、日本でもやっと増えてきて色々試していますが、どのコンブチャよりもこれが美味しい!と私は思っています。

コンブチャとは紅茶キノコのことで、古代から伝わる飲み物です。発祥地は数千年前の中国東北地方、という歴史ある清涼飲料なのです。紀元前220年には、解毒作用と活力増進作用で大絶賛されていたといいます。

私は、毎朝そのままいただきますが、炭酸で割ってもお酒で割ってもと色々な飲み方に適しているので、楽しみながら腸活できますよ。小瓶4本セットはこの企画展先行発売です。この機会にぜひ!

まだまだあるのですが、ぜひ会場に足を運んで直接ご覧いただけたら嬉しいです。


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