⑤ パールのブローチ
女王の棺がバッキンガムパレスから、公開安置場所、ウェストミンスター・ホールへ移された日、キャサリン妃のドレスコートの胸元には、大きなパールのブローチが着けられていました。
大きなパールが3つ中央にセットされた、リーフモチーフのパールブローチは、これのエリザベス女王が所有されていたもので、キャサリン妃がお着けになるのは、この日が二度目。
黒のお洋服に、大きなブローチがとても映えて、まさに義理の祖母でありクイーン、エリザベス女王への追悼の意が明確に示されたスタイルでした。
ちなみに、この時合わされたピアスは、“コリングウッド・パール・イヤリング”。
スペンサー家のジュエラーであったコリングウッド社から、ダイアナ元妃へ贈られたもので、生前元妃がとても愛用され、キャサリン妃も頻繁にお着けになる、使いやすいデザインです。
⑥ パール&ダイアモンドのスタッズ型ピアス
最後はこちら。エリザベス女王が、1977年の在位50年を記念したシルバー・ジュビリーでお着けになっていたことから、“シルバー・ジュビリー・パール・イヤリング”とも称される、パールとダイアモンドのコンビネーションピアスです。
小さなダイアモンドのスタッズと、パールがぶら下がったシンプルなデザインで、キャサリン妃がご結婚後、早い時期から女王からお借りになり、これまでに何度も愛用されてきたものです。
この日は軍施設を訪問と洋服もミリタリー調のデザインですが、どんな時にも着けやすく上品なこちらは、キャサリン妃にとっての定番。今後、これはキャサリン妃が所有されていくのではないかと推測します。
このように、数え切れないほど所有されているジュエリーの中で、ある種ダイアモンドよりも使いこなすのが難しく思えるパールジュエリーですが、キャサリン妃のようにご自身に似合うサイズやデザインを選び、シンプルなデザインやベーシックカラーのお洋服と合わせると、実はモダンになる、ということがわかります。
この喪中、キャサリン妃のブラックスタイルを拝見しながら、ジュエリーの着け方がますますお上手になったことをとても実感しました。品格あるオシャレの代表、エリザベス女王スタイルが、ジュエリーとともに、キャサリン妃の中にも受け継がれていくことを期待しています。
構成/高橋香奈子
前回記事「エリザベス女王は、王位継承の予定ではなかった。運命に翻弄された人生とは?【若い頃からの写真で振り返る96年】」はこちら>>
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