前回はキャサリン妃が喪中に着用されたパールのジュエリーにフォーカスしましたが、今回はファッション。エリザベス女王の国葬に集まった、英国王室メンバーの皆様から、欧州ロイヤル、そしてファーストレディの方達まで、気になる6名にフォーカスして、モーニング(喪)スタイルを考えてみました。

黒のお洋服にお帽子がマスト、といった世界共通のルールはあれど、日本ほどに厳しくはないように見える欧州のドレスコード。ルールだからというだけでなく、実際に感じる印象も含めて、皆様のモーニングスタイルをチェック。
これは、有り! それとも無し? 一緒に見てまいりましょう。

 


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英国:キャサリン妃
自分らしさと追悼の意を込めた安定のロイヤル・ブラックスタイル

ドレスコート/アレキサンダー・マックイーン 帽子/フィリップ・トレーシー パールとダイアモンドの4連ネックレス/エリザベス女王のもの クラッチ/スチュアート・ワイツマン  靴/ジャンヴィト・ロッシ 写真:代表撮影/ロイター/アフロ

前回もご紹介しましたが、キャサリン妃のブラック・スタイルがこちらでした。
黒のドレスコートはフィット&フレアーのミディ丈で、既にお持ちの物の色違いを、今回新たに購入。ということは、今後通常公務でも愛用出来るようなデザインを選ばれたということ。堅実ファッションがお得意のキャサリン妃らしいチョイスです。
一方、お帽子も新しく加えられたものですが、ここには喪に相応しいネット付きのデザインをチョイス。とはいえ、ネットも取り外せば、公務に幅広く使えるデザインと、新たなアイテムを取り入れられながらも、やはり使い回しを考えた賢いブラックファッションが印象的なキャサリン妃でした。

また、鉄板の王道デザインと似たシルエットで、母娘リンクしたスタイル、というところも注目でした。

日本人的視点から見ると、エリザベス女王のパールネックレスをお着けになった胸の開きがやや深くも感じられますが、襟の形がテーラードということも手伝って、セーフで有り、といったところでしょう。
 

英国:ベアトリス王女 
エリザベス女王のDNAを受け継ぐプリンセス。まさかのNGスタイル!

写真いちばん右がベアトリス王女。 ジャケット/The Kooples ワンピース/ルイ・ヴィトン 帽子/Sarah Cant クラッチ/Fiona Kotur 靴/ジミー チュウ 写真:代表撮影/ロイター/アフロ

お次はベアトリス王女。ご存じ、エリザベス女王の孫で、いわゆる生まれながらのプリンセス。
全身、既にお持ちのワードローブから選ばれた、着回しファッションでした。
ロイヤルスタイルを誰よりも知るはず、と思われる王女がこの日選ばれたのは、ショート丈のディナージャケットに、ミニワンピース。ジャケットの襟にはシルクサテンと、まさに華やかシーンに相応しいお洋服。中のワンピースも、これ自体はとっても素敵なのだけれど、ミニ丈や、太ももから覗くレースなど、喪に合うかといえば勿論NG。
更に、ボタンのゴールドや、スネークレザーのクラッチなど、細かく見れば見るほど、疑問多し。
でもお帽子は、いつもより小さめでピルボックス型を選ばれていたり、この方なりの気遣いも実はあるんです(笑)

オシャレ好きで知られ、ファッション界に知り合いも多いベアトリス王女だけに、葬儀でなければ、とっても素敵なブラックスタイル。このまま真似たい! とも思えるファッションですが、これが偉大なる祖母の国葬であるという点で残念な気が致しました。