9月8日の午後(現地時間)、エリザベス女王が、バルモラル城にて永眠されました。
英国王室史上最長で世界第2位、70年という在位期間、人々のために人生を捧げてこられた女王。世界一有名な君主であり、英国の母として、人々から愛され続けた女王に、心からの敬意を込めて、96年の人生を画像とともに振り返りました。
何枚あっても伝えきれるはずのないほど、長く偉大なる女王の人生ですが、翻弄された運命についてや、ラブ、また生前女王が大切にされていたことや、節目の出来事など、時系列でお伝えします。意外と知られていない、若かりし頃の女王の美しい画像も必見です。女王の人生を振り返りながら、感謝と追悼の意を表します。
写真で振り返るエリザベス女王の人生96年
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エリザベス女王幼少期:生誕時、王位を継承する予定ではなかった父と娘。運命に翻弄される
英国国王ジョージ5世の次男として生まれた、エリザベス女王の父アルバート王子(のちのジョージ6世)。しかし、長男で皇太子であった兄エドワード8世が即位をするも、不倫の末、離婚歴のある米国人女性との結婚を望み、同年中に退位。”王冠をかけた恋”と称され、当時世界中に衝撃が走ったことは想像に容易いですね。エリザベス女王の父は次男だったため、王位を継ぐ予定ではなかったものの、兄の退位により、国王に即位。その15年後、父ジョージ6世が死去。それにより、第一子で長女のエリザベス王女が即位をされました。
まさに急転直下で運命に翻弄されたご一家でしたが、とても温かく仲の良いご家庭であったうえに、父ジョージ6世は、次期女王となる娘エリザベス王女の良き理解者でもありました。
またこの画像からもわかるように、多くの愛犬が家族の一員でもあり、中でもコーギー犬に魅了された娘エリザベス王女のために、ジョージ6世が18歳のお誕生日(1944年)に、ウェルシュ・コーギー・ペンブロークをプレゼント。スーザンと名付けられ、その後も代々と子孫を残しながら、計30匹以上も所有されていました。
エリザベス女王21歳:初恋を実らせ、ご婚約。そしてご結婚
エリザベス王女が13歳の時に出会い、その後約8年にわたり文通などを通じたお付き合いの末に、婚約。5歳年上で初恋のお相手、フィリップ殿下との結婚には、実は当初反対も多かったのです。
その理由は、他国の王子であったことや、軍人という立場の違い、また宗教の相違に、姉達がナチスに繋がりのある相手と結婚していたことなど。しかし、愛の力は強し! それまでご両親や周りに従い、真面目な性格と言われていていた王女が、初めてご自分の意思を貫き、周りを説得し、結婚を成就させたのです。
一方フィリップ殿下も、母国でのプリンスとしての称号を捨て、海軍も退位し、のちに女王となる妻エリザベス王女を支えていく覚悟をされたのです。
婚約発表の日にエリザベス王女(当時)がお召しになっているのは、イエローのシルクのワンピース。そしてフィリップ殿下がデザインされ、お母様のジュエリーのダイアモンドが配された、婚約指輪も輝いています。
この日撮影された公式画像の中で、最も自然な笑顔とポーズで、歳の差が感じられずまさに人生のパートナーとしての空気が感じられる、大好きな一枚を選びました。
エリザベス女王27歳:戴冠式
愛する父の死去という大きな哀しみと同時に、女王という重責を担う日となる即位は、1952年2月6日、25歳の時。それから1年4ヶ月後、ウェストミンスター寺院にて執り行われた戴冠式でのエリザベス女王です。
この時27歳、二児の母でもあるエリザベス女王。なんともお若く気品あるお姿がお美しいだけでなく、すでに貫禄と威厳に満ちているところに、やはり”定め”を実感します。
この時のドレスはウェディングドレスと同様、ノーマン・ハートネルによるデザインで、連合王国4つを象徴する花や、英連邦各国の国花が、刺繍されていました。
この戴冠式の模様は、初めてTV中継され、世界中で視聴された上に、英国国内でのTV普及にも影響を与えたと言われています。ちなみに、このアイデアは王配フィリップ殿下からだそうです。
実はこのように、新たな手法を王室の重要な公式行事にも採用され、時代の先駆者でもあったご夫妻です。
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