スタイリスト福田麻琴さんが、身の回りの”愛するモノ”について語ります。

 

買い物には慎重な方です。
特にハイブランドともなればお値段も高いので、数年間悩みながらお金を貯めたりすることも……。
お金が貯まった頃「やっぱり欲しい!」とまだ思えていたら、一生モノになる可能性は高いはず。
手に入れるまでに時間をかけるという行為が、そのモノへの一途さな気がして、意外と待つのは好きかもしれません。
ただ、たまに“ピン”とくるモノがあります。
それは偶然訪れる出会い。
色々あった縁の強い人とかではないのに、たまたま出会った人が生涯の友になったりするような不思議なことって人間関係でもありますよね。
そんな感じかなぁ。

 

そして先週末、私にもそんな出会いが!
もう手にとって「はい、間違いなし」と感じるんです(笑)。
そんな馬鹿な! と、思うことなかれ。
運命ってきっとそんな馬鹿な! みたいなことで作られているのでは?
最近の私のお買い物の心得はただ一つ、前回も書きましたが「10年後もっと似合っている」こと。
10年後に白髪になっているかはわかりませんが、なっていたとしても“スタイル“として似合うもの、そして現実的に“軽い“こと。
この軽いことってただの便利な機能ではなくて、長年の経験からデイリーに使うためにとても重要なポイントだと思うんです。
もはや長く使うための必須条件ナンバーワン!
重いけど……痛いけど……可愛いから仕方ない! で、身につけられる時代は終わりました。たま〜にそういうものも恋しくなったりしますが(笑)。
なので、まずは軽いという簡単そうでちょっと難しい条件を軽々乗り越えたこのレザーバングル
そりゃ一目惚れしちゃうよねぇ。

 

最近ロエベのクラフトものに注目していたので、よりグッときたっていうのもあります。
あのハンドメイドの温もりは何にも変え難いものがあります。
モノにちゃんと想いが乗っかっているといいますか。
誰かが作ってくれているものなので、買うこちら側も「長く愛したい」そう思えるものにしか手を出せません。
そして夏はTシャツに、冬はニットと相性良し。
もともとの欲しいものリストに入っていたわけではないけど、ピンときてしまいました。
実はこのリスト外の一目惚れがヘビロテになることが多くて……
このバングルもそんな感じがしています。

きっと気がついたら毎日している、そんなアクセサリーになりそうです。
早くニットに合わせてみたいなぁ。


写真・文/福田麻琴
 


前回記事「いつの間にかしっくりきていた「ドリス ヴァン ノッテン」の柄スカート」はこちら>>