スタイリスト福田麻琴さんが、身の回りの”愛するモノ”について語ります。

赤リップは「シュウ ウエムラの570」と決めています、この色が無くならない限り!_img0
 

みなさんは赤リップをしますか?
もしかしたらほとんどの方が“いいえ“と答えるかもしれません。
私も十数年前はそうでした。 
あんな強い色、着たこともないのに唇に塗るだなんて!
どちらかというと苦手意識すらあったような。
今回はそんな私と赤リップのお話です。

 

私は30歳の時にフランス、パリに留学しました。
スタイリストとして働き始めて5年くらい……やっとレギュラーの仕事をもらうことが増えてきたノリに乗っている時!
なぜこの時期に留学を決めたかって?  話せば長くなりますよ〜(笑)。平たく言いますと、一度自分をリセットしたいと思ったからです。
本当にリセットができて新しい人生を始めることができたので、とても有意義な大人留学だったのですが、30歳にして初めて住む外国に戸惑うことも多かったんです。
言葉が通じず、涙したのも一度や二度ではありません〜。
あぁ! 今の私なら決して涙なんてせず捨て台詞くらい吐くだろうに……(むしろ捨て台詞になりうるフランス語から覚えるに違いない!)そのくらい、フランスは私をたくましくしました。

そのひとつが赤リップです。
たくましさ、というと少し違うのかもしれませんが、これは自信の表れじゃないでしょうか。本当に自信があるかどうかは置いておいて、自信を纏いたいときにつけるお守りみたいなもの。
なんとなく赤リップって“モテ“とは違う気がするんです。
誰かのためにつけるというよりは、自分のためにつける色なんじゃないかなぁ。
凛としていたい、堂々としていたい、タフでいたい……媚びない女性の象徴。
そんな女性に憧れて、そんな女性になりたくて……留学先をフランスに決めたのですが、パリは特に“自分の赤“を持っている女性が多かったように思います。
パリジェンヌは10代の頃からいろいろな赤を試してきたのかなぁ、なんて想像してみたりして。
パキッと目を引く赤やオレンジがかった朱赤、ピンク味の強い赤……たくさん失敗しながら自分の赤を探す。
それは誰かに媚びるのではなく、私が私らしくいるために……
そんな気持ちでパリで始めた赤リップ探し。
結局は日本のshu uemura(シュウ ウエムラ)に落ち着きました。

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それで自信を手に入れられたかというとそうでもないのですが、ただ赤リップをしている時はエネルギーがみなぎります!
だから今でもこの色はお守りみたいに大事にしています。
つけている日はきっといつもより勇ましく、1.5倍くらい図々しいはず(笑)!
赤リップの私に出会ったみなさん、お気をつけあそばせ〜!

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写真・文/福田麻琴
 


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