モデルとして、テレビ出演やラジオパーソナリティとしても活躍中の浜島直子さん、愛称“はまじ”。彼女がファッション、ビューティ、ライフスタイル、さまざまなジャンルで新しい自分を発見していく連載です。

先月に46歳になったモデルはまじ。50代も少しずつ見えてきて、あと2年でモデルとしても30周年を迎えます。仕事にプライベートになかなか悩ましいことも多い40~50代をどんなふうに過ごしたいと思っているのか。はまじなりの人生観を聞いてみました。

 

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主役は私じゃない。主役を乗せた神輿を担いで、魅力を引き出すのが私の役目です

 

――ここ数年で、ライフスタイルを大きく変えた方も多いですよね。郊外に引っ越したり、二拠点にしたり、海外に移住したなんて話を聞きます。仕事に関してもリモートが普通になったり、ずいぶんと仕事の仕方も変わってきました。はまじさんは何か変化したことはありますか?

確かにここ数年でいろいろ変わりましたよね。モデル仲間も自分のYoutubeのチャンネルを始めたり、ブランドを立ち上げたり……。じゃあ、私はどうしたいんだろう? と考えたときにたどり着く答えは「今のままがいい」なんです。決して今の状況にあぐらをかいているわけではなく、私も時代の変化についていかなければと頭ではわかってはいるんです。でもどうしても今は心が動かなくて……。プライベートに関しても、長年住んでいる街も気に入っているので、他に住んでみようなんて考えたこともなくて。それならば、今の環境を大切にすることに力を注ごうと。仕事もこれまで通り、いただいた仕事を100%の力で取り組む。それを続けられる限り、続けて行こうと思っています。

ありがたいことに、モデルとしてももうすぐ30年を迎えます。今でも雑誌のファッション撮影に呼んでいただいたり、連載を持たせてもらったり。緊張しながら始めたラジオのパーソナリティはもう丸12年。時々テレビに出させていただくと、田舎の両親も喜んで(笑)。もちろん、浜島直子として出てはいるのですが、どれも主役は私じゃなくて、服だったり、媒体や番組だったり、ラジオならゲストで来てくれる方。私はあくまで主役の魅力を引き出す役目だと思っているし、それが心地いい。

モデルを始めたばかりの頃は、我を出して、自分がどう目立つかばかり考えていたこともありました。でも、私は大勢の中でセンターに立つモデルではないなと気づいたときから、考え方をシフト。自分の長所を生かせることを考えるようになり、話すのが好きだったから、ミステリーハンターなどテレビの仕事もするようになりました。”主役”は私じゃなくて、各国の遺跡やそこで暮らす人たち。自分は番組や媒体の一部で、”主役”を乗せた神輿を担ぐ側のひとりだと思うようになったら、仕事がより一層楽しくなったんです。

 

以前から仕事は楽しいと思っていたけれど、一方でセンターになれない苦しさもあって。実際のところ、自分が主役でスポットライトを浴び続けるのは疲れるし、ストレスも多い。でも、考え方を変えたことで、純粋に目の前の仕事に100%の力を注げるようになって。そうしたら、自分の中での充実感も格段にあがりました。

みんながみんな主役やトップを目指す必要もないし、取り組み方や考え方だって違っていいと思うんです。できるだけストレスなく自分の力を最大限に注げる働き方をできればいいんじゃないかな。どうしても時代の空気感というか、トレンドのようなものもあって、それがいいことのように感じたりもするけれど、人それぞれで違っていいんですよね。それは仕事だけじゃなくて、プライベートにも言えることだなと。たとえば、最近だと、完全にオンオフを切り替えて、情熱を注げる趣味があって……というのが素敵という雰囲気がある。

 
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