体の不調で悩まれた時に、漢方薬の服用を検討されたことのある方も多いのではないでしょうか? 今回は、そんな漢方薬について解説していきます。
教えていただいたのは……
山田 悠史
米国内科専門医。慶應義塾大学医学部を卒業後、日本全国の総合診療科で勤務。新型コロナ専門病棟等を経て、現在は、米国ニューヨークのマウントサイナイ医科大学老年医学科で高齢者診療に従事する。フジテレビライブニュースαレギュラーコメンテーター、NewsPicksの公式コメンテーター(プロピッカー)、コロナワクチンの正しい知識の普及を行うコロワくんサポーターズの代表。カンボジアではNPO法人APSARA総合診療医学会の常務理事として活動。最新刊は、『最高の老後 「死ぬまで元気」を実現する5つのM』(講談社刊)。
Twitter:@YujiY0402
副作用のない薬は、ない
漢方薬は、漢方医学の考え方にもとづき、基本的には2種類以上の生薬(植物、鉱物、動物などのなかで薬効があるとされる一部分を簡単に加工したもの)を定められた量で組み合わせた薬です。
冷え性など、体の不調に悩まれている方の中には、漢方薬を処方されたものの、「副作用が気になる」という方も多くいらっしゃいます。
「漢方薬は生薬なので、副作用がない」と言われることもありますが、実は、漢方薬にも副作用のリスクはあります。しかし、「副作用のリスクがあるなら漢方薬は使わない方がいい」というのもまた誤解です。どんな薬にも必ず「益」と「害」の両面があり、益が害を上回ると考えられる時に、その薬を使う必要がある、と判断をするのです。
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