重要文化財 明治生命館

東京・世田谷で長く愛された「静嘉堂文庫美術館」。この秋、三菱創業の地・丸の内に展示ギャラリーが移転し、「静嘉堂@丸の内」の新しい愛称とともにオープンします。

新ギャラリーは明治生命館の一階。重要文化財に指定されているこの建物で、数々の「国宝」が公開されることに。12月18日(日)まで開催中の「開館記念展Ⅰ」では、前・後期に分けて、所蔵する7点の国宝すべてが展示されます。
 

 


開館記念展Ⅰ「響きあう名宝―曜変・琳派のかがやき―」

国宝 《曜変天目(稲葉天目)》 南宋時代(12-13世紀)

高い天井からガラス越しに自然光が差し込み、日々異なる表情を見せる空間に飾られた名宝は、世田谷の緑の中とはまた違った輝きを見せるかもしれません。

国宝 俵屋宗達 《源氏物語関屋澪標図屏風》のうち澪標図 江戸時代・寛永8年(1631) 前期(10/1~11/6)展示
国宝 俵屋宗達  《源氏物語関屋澪標図屏風》のうち関屋図 江戸時代・寛永8年(1631) 前期(10/1~11/6)展示

琳派の祖・俵屋宗達の、源氏物語第十四帖「澪標」、第十六帖「関屋」を題材とした屏風。新美術館のGallery3は、最も広い展示室で、光悦、宗達などの優品によって華やかな琳派の世界がひろがります。京都・醍醐寺に伝わった屏風は、明治29年(1896)頃、岩﨑弥之助による寄進の返礼として岩﨑家に贈られたものでした。

右)大名物 《唐物茄子茶入 付藻茄子》 (左)大名物 《唐物茄子茶入 松本(紹鷗)茄子》 いずれも、南宋~元時代(13-14世紀)
重要文化財 尾形光琳 《住之江蒔絵硯箱》 江戸時代(18世紀) 後期(11/10~12/18)展示

「一国一城に値する」ほどに尊ばれた茶入れは、信長・秀吉・家康の手中にあったという著名なもの。実は大坂夏の陣(1615年)で大破した破片から修理され、400年前に漆繕(うるしつくろ)いされたものです。光琳の手になる蒔絵硯箱は、大胆な意匠ながら細やかな技法で、古今集の恋の歌の文字が散らしてあります。

「丸の内」は、三菱グループの礎を築いた岩﨑彌之助がかつてミュージアムを作りたいと願った場所でした。守り続けた国内屈指のコレクションは、この地でより多くの人に愛され、受け継がれていきます。

静嘉堂創設130周年・新美術館開館記念展Ⅰ
響きあう名宝—曜変・琳派のかがやき―


会場:静嘉堂@丸の内(東京都千代田区丸の内2-1-1 明治生命館1階)

会期:2022年10月1日(土)~12月18日(日)
[前期]10月1日(土)~11月6日(日)
[後期]11月10日(木)~12月18日(日)

休館日:月曜日、11月8日(火)、9日(水)

開館時間:10時~17時(入館は16時30分まで)、金曜日は~18時(入館は17時30分まで)
お問い合わせ:050-5541-8600(ハローダイヤル)

チケット読者プレゼントのお知らせ
2組4名様に「響きあう名宝—曜変・琳派のかがやき―」鑑賞券をプレゼント

静嘉堂@丸の内の開館記念展Ⅰ「響きあう名宝—曜変・琳派のかがやき―」(開催中〜12月18日まで)の観賞券をプレゼントいたします。

応募締め切り:10月26日(水)〜11:59まで
●応募にはmi-mollet(ミモレ)の会員登録(無料)が必要です。
●プレゼントのご応募は、1回までとさせていただきます。
●当選者の発表は賞品の発送をもってかえさせていただきます。

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構成/からだとこころ編集チーム、山崎 恵