世の中の男女平等がいくら進んでも、身体的な差異まで平等にするのはやはり不可能ですよね。たとえば、「妊娠・出産」は女性にあって男性にないものの代表だと思いますが、その準備段階である「生理」もまた、男性の身体を持って生まれた人間には一生経験できないもの。しかしそのせいで、不愉快な思いをしたことのある女性は多いのではないでしょうか。

いくら経験できなくても「生理はつらいもの」という認識は男性側にもあるはずなのに、生理中の女性に対して不快な態度をとるのはなぜなのか? その理由や対処法について語り合っているのが、『ぼくたちが 知っておきたい生理のこと』という対談本です。対談者はお笑い芸人の博多大吉さんと産婦人科医の高尾美穂先生というNHK「あさイチ」で共演したお二人。本書に関しては大吉さんによって男性視点が持ち込まれたのが画期的で、同じ男性である筆者も他人事とは思えず、お二人の話にぐいぐい引き込まれていきました。

生理のメカニズムなどについても言及している本書のなかから、今回は「コミュニケーション問題」について話し合っている部分をご紹介いたします。

「生理」の問題。男性が失言する理由とは?【博多大吉さん・高尾美穂先生が語る】_img0
 

博多大吉(はかた だいきち)さん
お笑いコンビ「博多華丸・大吉」。吉本興業所属。1971 年生まれ、福岡県出身。NHK「あさイチ」司会。コンビではTHE MANZAI2014優勝、単独では2015年IPPONグランプリ優勝。NHK「あさイチ」や日本テレビ系列「人生が変わる1分間の深イイ話」の生理特集では、的を射た発言に世の女性たちから賞賛の声が寄せられた。

高尾美穂(たかお みほ)さん
医学博士・産婦人科専門医。日本スポーツ協会公認スポーツドクター。イーク表参道副院長。ヨガ指導者。著書に『いちばん親切な更年期の教科書【閉経完全マニュアル】』(世界文化社)、『大丈夫だよ 女性ホルモンと人生のお話111』( 講談社) など。NHK「あさイチ」などメディア出演多数。トレードマークのヘアスタイルは絵本の「タンタン」がモチーフ。