仕事とプライベートの境目が曖昧。それが自分には合っている
そう思い始めたら「仕事が趣味」が逆にかっこ悪いことのように思えてきちゃったんです。プライベートでの“趣味”は自分がリラックスできる時間を持つことだと実感できましたが、じゃあ私は「仕事が趣味」ではないのかな? と考えた時期もありました。
40代後半になり、当時の逸見さんの年齢とも近くなった今、あらためてこれまで辿ってきた仕事を思い出すと、必ずそこに「人」の顔が浮かぶんです。その仕事に関わって一緒に頑張ってきた人たちの顔。若い頃はただがむしゃらで、自分がいかに仕事をたくさんこなすかを考えていましたが、今は関わる人たちとどんな風に仕事をして、どうやったらそれを見た人達が笑顔になるか、という考えに変わりました。
あの時逸見さんが会見で「仕事が趣味」とおっしゃったのは、携わる人たちや見てくれる方への感謝、尊敬の念が根底にあって、相手が喜ぶことで自分も生かされていると感じられていたのかなぁ、だからこそ仕事が楽しくて仕方がない、というお気持ちだったのかなぁと今は思うんです。
重ねるのは本当におこがましいのですが、私も仕事への考えが変化しつつも、周りに支えられ30年近く仕事を続けることができて、今では心から「仕事が趣味」と言えるような気がしています。
そしてこれからも、どんな仕事でも誠心誠意臨んでいくのは変わらずにいたいです。
年齢と共に仕事の内容も変わってきて、プライベートなことを取材していただく機会がグッと増えました。白髪や更年期などの体の変化、そして子育てなど自分のリアルな生活について。これといって特に面白い私生活でもないのですが(笑)、自分のズッコケ話とか失敗とか悩みを話すことで誰かの心を少しでも軽くできているとしたら、それは話した甲斐があったなと心から思える。もしかしたら、”趣味“”というニュアンスとはちょっと違うのかもしれないけれど、公私をピッと線引きせずに私にできることは全力で臨むという意味では、近いのかもしれないなと。
20~30代の頃の休みなく働くことを「仕事が趣味」だと思っていたときを経て、今はプライベートの時間もしっかりと取るようになり、それでもやっぱり「仕事が趣味」だし、これからもその思いでひとつひとつ大切に仕事をし続けたいなと思っています。
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撮影/中田陽子(Maettico)
スタイリング/福田麻琴
ヘア&メイク/赤松絵利(ESPER.)
構成・文/幸山梨奈
前回記事「言葉はときに傷つけてしまうこともある。でも励ますこともできる。だったら私は後者を選びたい【はまじ流モヤモヤ解消法】」>>
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