「週末の予定は?」木曜、金曜日に人と会うと必ずと言っていいほど話題になります。お決まりの話題ながら、新しい場所を知るきっかけになったり、発見があったり、質問をした相手の新たな一面を知ったりと何かと重宝します。

数ヶ月前、娘さんがもうすぐ大学生になる友人Dと食事をしていると、「週末は何をするの?」と聞かれました。私は「この数週間、家のことを全くしていなかったから掃除をして、お風呂に浸かってゆっくりする」というと、「ダンシャリね、私も先週Tシャツやワンピースを山ほど寄付したわ」という話に。

『断捨離』はニューヨーク(個人的に聞いた話によるとロンドンでも)のミニマリストの間で広まり、そのまま『ダンシャリ』として知っている人も私の周りには増えてきています。随分前に購入した日本語の断捨離本を読み返し、『捨てるのはそのモノ自体ではなく、モノに付随する思い出や印象などあらゆる形の”執着”を捨てられるかどうか」を頭では理解しつつも、手放す瞬間は心が揺れることもしばしば。

足の踏み場がないくらい雑然としているのであれば、勢いで捨てる決心がつくものの、「保管しておける場所があるから、無理して捨てなくても良いのでは?誰も傷つかないし」とその“執着”を捨てる意味さえも疑ってしまうもう一人の自分との葛藤。そのまま放置して、あっという間に4、5年経っていたり、時は飛ぶように過ぎる。苦笑

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ところでDは、断捨離を通して、娘さんとの思い出という執着を手放したようです。旅行や誕生日パーティー、特別なお祝いをしたレストランでのディナーで着た服など思い出は鮮やかに蘇るものの、服自体はもう着ることはなさそうな色味やデザインだったり。「服をとっておいても、今は何も変わらない。これからまた新しい思い出を娘と共に作っていけばいい」と決心がつき、彼女はあらゆるものを断捨離し、マインドフルネスに生活することを意識し始めたそうです。マインドフルネスは、今起こっている経験に注意を向ける心理的な状態のことです。

「あれは取っておけばよかった」と後悔することがあったとしても、そんなに大きな悲劇はきっと起こらない。ただ少し悔しいような、損した気分になるかもしれないだけ。そう考えれば、気もラクになりますね。

皆さんは断捨離していますか?