ビジネスへの応用① 心を整える
ビジネスパーソンのココロとカラダは、休むことなくフル稼働しています。
ネット社会になるまでは、オフィスを離れて家に戻れば、誰にも邪魔されることなくプライベートな時間を過ごすことができました。それが、スマホの普及とともに利便性は高まった反面、24時間いつでも連絡が可能となり、オンとオフの区別がつきにくいという弊害も生まれています。
オフの時間スマホに届く仕事絡みのメッセージに、ついつい対応してしまうという人も少なくないのではないでしょうか。自分よりも誰かのペースを優先させていると、心の声が届きにくくなります。それが積み重なると、いつの間にか大きなストレスを抱えることになります。
そんな現代のビジネスパーソンに注目されているのが「マインドフルネス」です。
マインドフルネスは、瞑想の一種で、心のエクササイズのようなもの。科学的なエビデンスもあり、スティーブ・ジョブズが実践していたこともあって、グーグルやアップル、ゴールドマン・サックスをはじめとするシリコンバレーのトップ企業が、仕事効率化プログラムとしてマインドフルネスを導入しています。
茶禅一味──心と頭の塵を払い、潤いを与える
興味はあるけれど、イマイチよくわからないというかたは、「茶瞑想(TeaMeditation)」からはじめてみてはいかがでしょうか。
お茶と禅は「茶禅一味」、本質は一体の関係にあります。
お茶をいれるという所作そのものが、まさに「今、その瞬間」に意識を向けること。五感「視覚、触覚、味覚、嗅覚、聴覚」を研ぎ澄まして自分と向き合う時間は、心と頭の塵を払い、潤いを与えてくれます。
ケトルに水を注ぐ音、ジャンピングしながらゆっくりと舞う茶葉の美しさ、ティーポットから立ちのぼる澄みわたるような新緑の香り……。よどみのない瞬間の重なりに、気持ちがほどけてゆくのがわかります。
茶禅一味の精神からすると、理想的な茶瞑想は茶室で点てるお抹茶です。畳のうえに正座して、流れるように茶筅を動かすことで目の前の物事に集中することができますし、テアニンをたっぷり含んだ茶葉そのものを身体に取り入れることができ、マインドフルネスには最適といえましょう。
ただし、抹茶や茶筅を用意するのは、敷居が高いと感じるかたも多いのではないでしょうか。そこで、気軽にはじめられるティーポットを使った茶瞑想をご紹介します。
静かな環境の中で、ティーポットを使ってリーフティーをいれ、茶葉を蒸らす3分間を使い自分の心と向き合います。
基本レシピ<茶葉3g・熱湯180ml>
① ティーポットに茶葉を入れて熱湯を注ぎます。
② フタをしたら大きく深呼吸をして、砂時計を使って3分間、茶葉がジャンピングする様子を眺めます。
③ 茶葉を濾しながらティーカップに注いだら、香り、水色、味を五感で堪能します。
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