おしゃれ迷子になりがちなミモレ世代。「体型の変化が気になっておしゃれに興味がなくなってきた」「母としてのファッション道に邁進し、ふと気づいたら自分が何を着ればいいかわからなくなっていた」「もう一度、ファッションでワクワクを取り戻したいけど、何が似合うかわからない」そんな声も聞きます。さらにコロナが追い討ちをかけ、いつの間にかファッションから縁遠くなってきた人も多いはず。

でも時には、ちょっとしたおしゃれでワクワクしたくないですか?
それには、何から始めれば良いかーー。
そこで「定番アイテムでおしゃれをとことん追求する」ことで定評のあるスタイリスト斉藤くみさんに、定番服を見直すことで、自分らしいおしゃれを見つめ直す極意を聞きました。
第1回目は斉藤さんがミモレ世代のクローゼットにオススメする、5つの定番アイテムをご紹介。おしゃれに見えて心も躍る! そんな形、色、素材をこだわり抜いた定番服は、どんな視点で選べばよいのかーー斉藤さんの私服とともにご紹介します。 

 
「着る服に悩んだら、今の自分の変化を受け入れて服を更新すると新しい自分を発見できるものなんです。ただそれは新たなトレンドに挑戦することだけではありません。それより大切なのはずっと大事にしてきた、あるいは着て安心する自分の定番を更新することだと思うんです。
値段の少しお高い定番アイテムに惚れ込んだら、毎日のように着倒せば良い。もちろん、リーズナブルなものからも自分に合う1着を見つけたい。
今回のページが皆さんの定番を見つけるヒントになったら嬉しいです!」

――斉藤くみさん

定番1 テーパードパンツ
1本あればどんなトップスにでも合わせられる!
時代に左右されない定番中の定番

右・パンツ/オーラリー 左・パンツ¥18920/リネイヴ(ネイヴ)
Kumi’s コメント
テーパードは時代に流されない、いつ穿いてもおしゃれなアイテム。それもせっかくだったら美脚に見えるほうがいいですよね。なので、テーパードパンツのなかでも、センタープレスが入ったものがベストだと思っています。そして素材にこだわり、毎日でも穿ける強くてシワにならないものを選ぶのをおすすめします。しかもどんなトップスにでも合う万能な黒が個人的によく穿く色。

ただし注意点は、必ず更新すること。持っているから安心して何年も穿いていると、古く見えるもの。ウエストの位置、丈感は時代に合ったものに更新していくことが大事だと思っています。今年だったらハイウエスト、ツータックがイメージです。

 

 

定番2 肉厚ニット
形は定番だけどスリット入りが心憎い
肉厚素材がボディラインにも安心感を与えます

ニット/ジル サンダー パンツ¥93500/ブラミンク ブレスレット¥59400/ソフィー ブハイ(エスケーパーズオンライン)エルメスのバッグ、メゾン マルジェラの靴/斉藤さん私物
Kumi’s コメント
袖に特徴があったり、デザイン性が豊かなニットも素敵だけれど、似合うかわからなかったり、ちょっと着るのに勇気が必要だったり。それよりもシンプルないつもの定番形が安心しませんか? ただ、サイドにスリットが入っていたり、バックにスリットが入っていたり。そんな遊び心あるアイテムで形が定番だったら、おしゃれ気分を味わいながら着こなせるはず。このコーディネートは、サイドにスリットがあるニットなので、ハイウエストパンツを穿いて脚が長く見える効果を狙いました。冬のカラーパンツは大好きなんです。パンツの形はシンプルでも、色で遊べば面白味と軽やかさが出ると思いませんか? 定番ニットだからこそできる大人のお遊びコーディネートです。仕上げに腕をまくって肌感を出して、重く見えない工夫をしました。

定番3 テーラードジャケット
ごくごくシンプルなテーラードジャケットは
マニッシュからフェミニンまで守備範囲が広いんです

<右>ジャケット¥29920/リネイヴ(ネイヴ)ジャケット<左>¥107800/ebure(ebure GINZA SIX店)
Kumi’s コメント
シンプルなテーラードジャケットはさまざまなアイテムとの相性も良く、1着あるとあらゆるシーンで活躍する優れものです。ただし、やっぱりこれも更新は必要。デザインはベーシックで良いんです。テーラードでストレートなシルエット。そしてアウター感覚で羽織れるタイプが良いと思います。でも更新したいのは着丈。特に今年は大きめのシルエットでざっくりと着たいから、長めのものがおすすめ。カジュアルを底上げしてくれるパリッとしたイメージと、フェミニンになりすぎるところをストップしてくれる要素を持っているから、大人の女性にぴったり! バランス良く服を着こなすために必要です!
 
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