お話をいただいた時点でもう頭の中で蔵之介さんが自転車で京都を走り回るのが浮かんでいました
改めて、信頼できる相手と仕事を継続的に続けていくためには、何が必要なのでしょうか。
今井:「私が蔵之介さんに」とか「蔵之介さんが私に」と、直接お仕事を依頼することはほぼなくて、やはりプロデューサーの存在が大きく関係してくるわけですが、大切なのはひとつひとつ、与えられた仕事で結果を出すことだと思います。『嘘八百』の第一弾が第二弾に繋がり、そのご縁で『ミヤコが京都にやって来た!』に繋がっているわけですから。プロデューサーには、「関西弁がネイティブやし、ええんちゃう?」って言われました(笑)。あとは、書くのが早いって。
佐々木:僕は『ミヤコが京都にやって来た!』の脚本をいただいて読んだときに、役がストンと入ってきたのを覚えていますよ。
今井:それは『嘘八百』のお仕事を通して、蔵之介さんをよく知っていたから、というのもありますね。お話をいただいた時点で、もう頭の中で蔵之介さんが自転車を漕いで京都を走り回っているのが浮かんでいましたから(笑)。
佐々木:すごいですね。プロデューサーからは最初に作品について色々とリクエストもありますよね。何度も打ち合わせしていたと聞いています。
今井:はい。そのリクエストを交通整理するチカラって実は脚本家に一番求められていると思います。プロデューサーだけでなく、各方面からいろんなリクエストが来て訳が分からなくなることも多々あって(笑)。年齢を重ねたり、作品を数々生み出していくと、どんどんスキルも上がってくるんですが……。若いときはいっぱいいっぱいになって「アカン! 代案出えへん!」と焦ったこと、何度もありますよ。
佐々木:あとは、今井さんはやっぱり関西弁の独特なニュアンスを出すのが上手い。そういうの、すごく大切ですから。京都弁とはちょっと違うんですが、でも、なんやろ、やっぱりエエんですよ(笑)。
今井:蔵之介さんに、以前どこかで関西弁褒められた記憶があります(笑)。
佐々木:どこで言った?(笑) でも、『ミヤコが京都にやって来た!』の柿木空吉だけでなく、『嘘八百』の野田佐輔も関西弁ですからね。今井さんの書く関西弁は、ホンマ、上手いと思いますよ!
インタビューは終始和やかな雰囲気で、おふたりの仲の良さ、そしてお互いへのリスペクトが伝わってきます。後編ではいよいよ2023年の新春に公開になる『嘘八百 なにわ夢の陣』の見どころや裏話についてたっぷりと語っていただきます!
インタビュー後編は2023年1月6日公開予定です。
<映画紹介>
『嘘八百 なにわ夢の陣』
配給:ギャガ株式会社
2023年1月6日 全国ロードショー
監督
武正晴
出演
中井貴一 佐々木蔵之介
安田章大 中村ゆり 友近 森川葵
前野朋哉 宇野祥平 塚地武雅 吹越満 松尾諭
酒井敏也 桂雀々 山田雅人 土平ドンペイ Blake Crawford 高田聖子
麿赤兒 芦屋小雁 / 升毅 / 笹野高史
令和4年度文化庁芸術祭参加作品
ミヤコが京都にやって来た!
~ふたりの夏~特別編
ABCテレビ 11月20日(日) 午後1時55分~午後3時25分放送
※ABCテレビでの放送後、TVerにて2週間見逃し配信!
監督
千葉行利
出演
佐々木蔵之介
藤野涼子 結木滉星 松本若菜
柳沢慎吾(特別出演)
ますだおかだ増田 川畑泰史 おいでやす小田
芦屋小雁 三林京子 市川猿之助
撮影/shitomichi
ヘア&メイク/晋一朗(佐々木さん)、
田中陽子(今井さん)
スタイリスト/勝見宜人(佐々木さん)
取材・文/前田美保
構成/坂口彩
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