いよいよ、『舞いあがれ!』(NHK総合)航空学校編がスタート! 航空学校では、舞(福原遥)にとって、鮮烈な出会いが盛りだくさんです。クールに見えるけれど、実は面倒見がいい矢野(山崎紘菜)や、生徒を想う気持ちが強いあまりに“鬼教官”と呼ばれている大河内(吉川晃司)。癖が強い面々のなかでも、とくに印象的なのが柏木(目黒蓮)です。
温かく優しい世界に守られてきた舞は、初対面から「黙っててくれないか」と冷たい言葉を投げてきた彼に、かなり衝撃を受けたはず。でも、舞が焼いたお好み焼きを食べたがったり、困っていると遠回しに刺さる言葉をかけてくれたり……。“鉄の男”柏木にも、だんだんとチャーミングな部分が見えてきました。
筆者は彼を、ツンデレという安易な言葉で片付けたくない。ただただ、夢に向かって全力投球なんだろうな。パイロットの父と元CAの母の間に生まれたサラブレットならではのプレッシャーもあるんだろうし。だから、時に周りが見えなくなってしまうんだと思っています。
男女の友情が成立することを証明する幼なじみトリオ
以前、この連載では舞のお相手候補として、3人の男性をピックアップしました。物語中盤まできたいま改めて考えると、やはり筆頭となるのは柏木でしょうか。大穴として挙げていた刈谷先輩(高杉真宙)は、なにわバードマン編が完結してしまったため、これから交際が始まることはなさそうだし。“当て馬っぽい”キャラが好きな筆者としては、幼なじみの貴司くん(赤楚衛二)を推したいところではありますが、この2人の関係って恋愛とかいう感情を超越しているというか。なんだか、家族のような結びつきに思えるんですよね。大切だけど、そうじゃない……みたいな。
男女が仲良くなったからといって、安易に恋愛に発展させないところが、『舞いあがれ!』の好きなところでもあります。舞×貴司×久留美(山下美月)の幼なじみトリオを見ていると、男女の友情ってやっぱり存在するのかも! とほっこりするし、人力飛行機サークル「なにわバードマン」のメンバーたちも、舞のことを“仲間”として見ていました。舞が刈谷をトラウマから救った場面も、一歩間違えたら(?)一気に恋愛パートへと舵を切っていた可能性もある。でも、そうは描かなかった。舞って、航空学校でも、吉田学生(醍醐虎太郎)の退学を阻止するために必死になっていたけれど、ただただ周りの人に優しさを配れる人なんだなって。好きな人に優しくするのは当たり前だけど、そういうの関係なく、本当に優しい女の子なんだな……というのが伝わってきました。
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