しかし、意見が分かれるセンシティブな問題だからこそ、オープンな関係にした方が楽になるという考え方もあります。
サツキさんたちを偶然見かけた人は、「あの二人、そんなに仲が良かったの? 親しいという話も聞いたことがないし、コソコソしてるなんて怪しい……」と思ったのではないでしょうか。関係をオープンにしていないから「あの日、二人を見かけたよ」と直接言われることもなく、結果的に陰口のような形で話題になってしまったのではないかと想像します。
これがオープンな関係ならば、誰かが「あの二人、怪しい」と言い出したとしても即座に否定できますよね。サツキさんがその場にいなくても、二人の関係を知っている誰かが「あの二人は友達なんだよ」とフォローしてくれるかも。
信じてもらえるかは別問題ですが、「私たちは純粋に気が合う友達同士なの」と二人の価値観をハッキリ伝えられる方が、弁明できないより気分がスッキリするように思います。
「もう一人の当事者」を忘れないで
モヤモヤするくらいならオープンな関係にした方がいいのではないかと書きましたが、正直なところ、外野の意見は気にしなくていいとも思います。友情のあり方は人それぞれなので、第三者の勝手な意見に振り回されるより、大切な友人との一対一の関係に気持ちをフォーカスした方がいいのではないでしょうか。
しかし一つだけ忘れてはいけないのが、ご友人のパートナーの存在です。
友情は当人同士のものですが、男女の友人関係が誤解を生みやすいのは確か。平和で継続的な友人関係を望むのであれば、ご友人のパートナーの理解は不可欠ではないかと思います。
一般論としては男女の友情に理解があったとしても、自分が当事者になった場合は違う、という人もいるでしょう。ケアが必要な家族がいる場合は、誰かの犠牲のもとに飲みに出てきている可能性だってある。友人という立場でどこまで想像を巡らせるのか、配慮するのかは線引きが難しいですが、サツキさんが既に注意しているように、飲みに行く頻度とか時間帯とかは、せめて気を付けたいですよね。
人間関係で消耗しないためのポイントの一つは、「誰に気を遣うべきか」の判断を間違わないようにすること。せっかく見つけた気の合うお友達と、良い関係を続けていかれることをお祈りしています。
皆さんのモヤモヤ話を教えてください!
職場や家庭で、イラっとしたけど言えなかった、違和感を感じたけど言葉にできなかった、モヤモヤしているのは私だけ? と思った経験がありましたら教えてください。エピソードを掲載させて頂く際はミモレの会員ニックネームではなく、仮名でご紹介します。皆さまからのエピソード投稿をお待ちしております。
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イラスト/Sumi
構成/山本理沙
前回記事「「ごめん、10分遅れる!」ってまた...?いつも遅刻する友人が理解できません」はこちら>>
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