新しい自分に出会えることもファッションの醍醐味ではありますが、ずっと変わらない印象で自分を表現できるのもおしゃれの楽しみのひとつです。たとえそのアイテムが定番と呼ばれるものではなくても、自分にとって落ち着くフォルムやデザイン、敬愛するブランドが決まっていたら立派な「私の定番」。気に入らない、似合わないなどといった失敗がなくなるから、余計な出費にはならないのです。無理することなく似合うもの、着たい服に囲まれて暮らすのは、大人の正しい選択と言えるのではないでしょうか?
ただしいつも同じに見えない工夫はコーディネートに必要! 私だけの定番アイテムで無理なく新鮮に着こなす。そこにはちょっとしたコツが必要なのです。

第7回目は「定番アイテムでおしゃれをとことん追求する」スタイリスト斉藤くみさんに「私だけの定番」の取り入れ方をご紹介してもらいました。


アウトドアブランドを
デイリーに取り入れると新鮮に

ダウンジャケット/パタゴニア(斉藤さん私物)

Kumi’s コメント
私にとってアウトドアブランドはかなり身近な存在なんです。キャンプ好きでよく行っているので、家族みんなが持っているもの。中でもダウン素材のアウターは子供も大人もみんな大ファン。軽くて暖かく変に着膨れすることもありません。アウトドアブランドというカテゴリーですが、タウンユースのものも多く作られていますし、最近は日常着もカジュアル化しているので、アウトドアブランドのアイテムが合わせやすくなっています。
実は夫婦揃って「パタゴニア」ブランドのファン。環境問題に取り組み、消費者に媚びすぎない考え方を持ち、購入した服は未来永劫、お直しもしてくれる姿勢も素晴らしいと思っています。家族でシェアしているので、写真左のレディースサイズは私が着たり、娘がワンピースのように着ることもあります。右のメンズサイズは私にとっては大きめなので、ざっくりと着るのが好きです。
 

相反するテイストを
ふんだんに掛け合わせるのがコツ

ダウン/パタゴニア、ニット/ノーク バイ ザ ライン、スカート/ブラミンク、ブーツ/ブランドストーン(斉藤さん私物)

Kumi’s コメント
大きめのメンズサイズのダウンコートをスカートに合わせることで、女性らしさが引き立ちます。ざっくりとしたサイズ感で、服の中で体が泳ぐのも、スッキリと見える秘訣。アウトドアブランドのダウンだからこそ、デニムやトレーナーといったラフなアイテムと合わせるのは避けます。エレガントなスカートスタイルには、メンズライクでラフなアウトドアアイテムを。新鮮な表情になるんです。そんなバランスが私らしいスタイルだと思っています。
 

ブーツはややゴツめを合わせるのが最近のバランス。スニーカーでもバランス良くまとまります。

 
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