失敗のすべてを、「生きる力」に変える方法

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「迷ったら直感で決めていい」
「自分の地図は、自分で描こう」
「大切なのは、ゴールを思い描いて行動すること」

私は、いつもそんなメッセージを熱く発信しています。そのせいか、周りの人たちからこんな疑問を投げかけられることがあります。

「エミチカさんは失敗しないの?」
「失敗が怖くないの?」
「失敗しても落ち込まないの?」

当然ですが、私も失敗します。むしろ、人よりたくさん失敗してきました。今も失敗は怖いですし、失敗したあとはとても落ち込みます。

 

過去を振り返れば、「あのときは本当に大変だった……」と今でも青ざめるような失敗がいくつも思い浮かびます。もちろん、モナコに移住してからも、ここに書ききれないほど失敗しています。

でも私は、失敗を失敗のままにしません。失敗のすべてを、「生きる力」に変える方法はないかと、いつも考えをめぐらせています。

私は、失敗をしたあとに、必ず「振り返り」をするようにしています。うまくいかなかったのは事実。大事なのは、失敗を未来の成功のための糧にすることです。失敗を次の成功に結びつけるためのコツは、3つあります。

①失敗した事実を素直に受けとめる
「私のせいじゃない」と考えることをやめたり、「私がダメだからできなかったんだ」と自罰的になったり、「こんな失敗、私がするはずがない」と失敗を認めず意地を張ったりすると、失敗した理由を冷静に分析できなくなります。

②「できたこと」を見つけてみる
失敗したことの中から、「ここまでは良かった」「ここまではできていたのに惜しかった」という部分を探してみます。失敗の中にも必ず「できたこと」はあるはずです。それなのにすべてを「失敗」と見なしてしまうのはもったいないことです。

③設定したハードルが自分に合っていたか振り返る
完璧な成功を目指そうとすると、少しでもうまくいかなければ「失敗」と思ってしまうことがあります。「人からどんなふうに評価されるだろう?」と疑心暗鬼になってしまうこともあります。でも、設定したそのハードルは、そもそも自分に見合ったものだったのでしょうか。

この3つを行なうと、あとは自然と失敗の理由を分析できるようになります。そして、次にチャレンジするときに気をつけるべきことが見えてきます。失敗が失敗ではなくなるのです。